2022 Fiscal Year Research-status Report
Global Modernism in East Asia: A Basic Study on the Potential and Fture Issues
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21K00460
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
波潟 剛 九州大学, 比較社会文化研究院, 教授 (10432882)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 東アジア / モダニズム |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者が目指すのは、東アジア地域におけるグローバル・モダニズム研究の基盤構築に向けた学術的実践、及び研究者のネットワークづくりである。具体的には、1920年代から1940年代における<モダン><モダニズム>をめぐる文化現象を、東アジアの地理的・歴史的文脈のなかで位置づけなおす作業と、東アジア・モダニズムに関する国際共同研究のプラットフォームを構築することを目的とする。そのため、2022年度は、前年度以降の継続課題であった予備的調査とグローバル・モダニズム研究を推進するためのラウンドテーブルやワークショップの開催を通して、東アジアにおいて研究を推進するための課題を重点的に把握する計画を立てていた。しかし、2022年8月から海外研修に赴任することなり、当初の予定を実行することが困難となった。そのため、研究プラットフォームの改善に努め、東アジア・モダニズムに関して、とくに英語圏における日本モダニズムの研究動向を紹介する資料を作成、公開した。1990年代以降、日本における研究成果を踏まえて、アメリカをはじめとする英語圏においても、日本のモダニズム文学に関する研究が発展した。とくに2000年代には多くの学術書が刊行され、モダニズムと植民地主義、大衆文化、ジェンダーとの関係が広く問われるようになった。その後、2010年代に入り、グローバル・モダニズム研究の流れの中で、研究の視点が変容していく経緯を概観し、今後、日本におけるモダニズム研究に貢献し得る材料を提供した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2022年8月から海外研修に赴任することになり、今年度中に当該研究課題に従事できる時間が非常に限定的になった。そのため、当初の予定通りに研究を遂行することが困難になった。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度以降、実施可能な研究計画を立案し、研究計画の実施に支障がないように最大限務める。具体的には、継続的に開催を予定している国際ワークショップの実施方法を変更し、新たな企画を立てるなどの対応を検討する。
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Causes of Carryover |
当初計画していた国際ワークショップ等が、海外研修赴任の影響で実施不可能になった。2023年度以降に実施を延期して、弾力的に計画を遂行する。
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Remarks |
Short Lectures:「英語圏における日本モダニズムの研究動向」を追加した。
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Research Products
(1 results)