2021 Fiscal Year Research-status Report
The interface between prosody and syntactic/information structure in Japanese Korean
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21K00498
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
ホワン ヒョンギョン 筑波大学, 人文社会系, 准教授 (80704858)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 統語構造 / 情報構造 / プロソディー / 韓国語 / 日本語 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究計画は、今まて取り上げられてこなかった統語構造・情報構造とプロソディーの三つの側面に着目し、発話プラニングの段階でF0がどのように調整されるか、また解釈にはどのような影響を及ぼすかを検討することで、統語構造、情報構造とプロソディーのインターフェースの全体像を明らかにしようとするものである。統語と情報構造、そして音声という各分野のインターフェイスで起きる現象を取り扱うという点て、言語を総合的に研究するという側面を持ち合わせている。 また、本研究計画はインターフェースに関する対照言語学および類型論研究てある。音韻体系が異なる3つの言語・方言を個別ではなく統一的な実験方法や視点で考察するという特色を持つ。従って、言語特有の特徴と言語一般的な傾向の異同を検討することにつながり、類型論的・一般言語学的の上で重要な意義を有している。 2021年度は日本語東京方言におけるprominence知覚を明らかにするため、オンラインツールを用いた知覚実験を成蹊大学の平山真奈美氏、上智大学の加藤孝臣氏と共同で行った。得られた結果は学会発表(INTERSPEECH 2022、タイトル:Perceived prominence and downstep in Japanese)に応募した。 また、韓国語の慶尚南道の方言における統語構造とプロソディーの産出研究のため予備調査を行った。韓国での本実験も年度内におこなう計画であったが、コロナ禍において現地調査が難しかったことと、被験者の安全を優先するため、目標した本実験完了には至らなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍において被験者の安全を優先するため,現地調査および音声収録を予定通り行うことができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
東京方言におけるprominence知覚に関して、学会発表へのフィートバックを反映し論文にまとめ投稿する。 また、韓国語の慶尚南道の方言における統語構造とプロソディーの産出実験は、韓国での調査の目途がたったため,2022年度に行う予定である。得られたデータを音声分析することで、このインターフェースを明らかにする予定である。 さらに、茨城方言において、情報構造とプロソディーに関する産出実験の予備実験および本実験を行う予定である。
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Causes of Carryover |
コロナの影響で実験の実施、国際学会への参加、韓国での調査を行うことができなくなったため、旅費等の執行ができなかった。国際学会での発表、韓国での調査にかかる費用を2022年度に執行することとする。
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