2023 Fiscal Year Research-status Report
The interface between prosody and syntactic/information structure in Japanese Korean
Project/Area Number |
21K00498
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
ホワン ヒョンギョン 筑波大学, 人文社会系, 准教授 (80704858)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | 統語構造 / 情報構造 / プロソディー / 韓国語 / 日本語 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究計画は、今まで取り上げられてこなかった統語構造・情報構造とプロソディーの三つの側面に着目し、発話プラニングの段階でF0がどのように調整されるか、また解釈にはどのような影響を及ぼすかを検討することで統語構造と情報構造プロソディーのインターフェースの全体像を明らかにしようとするものである。統語と情報構造、そして音声という各分 野のインターフェイスで起きる現象を取り扱うという点て、言語を総合的に研究するという側面を持ち合わせている。
また、本研究計画はインターフェースに関する対照言語学および類型論研究である。音韻体系が異なる3つの言語・方言を個別ではなく統一的な実験方法や視点で考察するという特 色を持つ。従って、言語特有の特徴と言語一般的な傾向の異同を検討することにつながり、類型論的・一般言語学的の上で重要な意義を有している。
2023年度は、韓国語の慶尚南道の方言における統語構造とプロソディーに関して、得られた産出データの音響分析をおこなった。実験文や被験者を増やす必要はあるものの、有意味な傾向は見えてきた。具体的には、統語構造によってF0の動き(pitch movement)や母音の長さに差がみられるが、曖昧さに気づいていない話者の発話ではその差がみられないことが明らかになった。また、この結果に基づいて知覚および解釈に関する予備実験をおこなった。この予備実験の結果は知覚に関する本実験デザインの基盤になる。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナ禍による調査研究の遅れを取り戻しつづある。
|
Strategy for Future Research Activity |
韓国語の慶尚南道の方言における統語構造とプロソディーの知覚において、予備実験の結果を反映し、知覚および解釈に関する本実験をデザイン、実施する予定である。また、この方言における産出データに関して、実験文や被験者を増やす必要があるため、追加の実験を行う予定である。
|
Causes of Carryover |
韓国語の慶尚南道方言における産出実験について、実験文や被験者を増やす必要があるため、韓国での調査にかかる費用を2024年度に執行することとする。
|
-
[Journal Article] OCP and downstep in Japanese2023
Author(s)
Manami Hirayama, Hyun Kyung Hwang, Takaomi Kato
-
Journal Title
Proceedings of the Second International Conference on Tone and Intonation
Volume: NA
Pages: 6-9
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
-
-
-