2021 Fiscal Year Research-status Report
Propose rephrasing and explanation of difficult infectious disease-related terms and verify the effect of promoting understanding
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21K00551
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Research Institution | National Institute for Japanese Language and Linguistics |
Principal Investigator |
横山 詔一 大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所, 言語変化研究領域, 教授 (60182713)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野崎 浩成 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (80275148)
相澤 正夫 大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所, 言語変化研究領域, 名誉教授 (80167767)
前田 忠彦 統計数理研究所, データ科学研究系, 准教授 (10247257)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 感染症関連用語 / 難解用語 / 理解促進 / 言い換えと説明 / 可読性 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究開始段階の2021年5月の段階で日本語学会2021年度春季大会が開催された。そこでの口頭発表のなかに,医療関係の情報を含むネット上のニュース記事を収集し,形態素解析をおこなって見出し語ごとに出現頻度を集計・整理して感染症関連用語の語彙表を作成した他の研究者による研究が含まれていることを確認した。そこで,その研究成果を十分に吟味・検討したうえで,本研究課題の推進に活用した。具体的には,ネット上の新聞記事等を調査して出現頻度の高い感染症関連用語候補を同定する作業を新たに実施する必要性は現段階ではきわめて低くなったと判断し,先行研究の成果を踏まえて今後の検討対象とする候補語を選ぶことにした。 次に,出現頻度は高いにもかかわらず理解度が十分ではないと考えられる語の候補をどう選ぶべきかの方法論について,研究分担者と研究協力者が参加する定期的な研究会で検討した。その研究会のメンバーは,国立国語研究所による難解な医療用語を分かりやすくする提案の研究で先導的役割を果たした語彙論の専門家を含む数名の研究者が中心となった。 さらに,理解度の調査データを収集するにあたり,先行研究で用いられてきた調査方法の検討をおこなった。その結果,理解度そのものを測定できる調査手法がいまだ確立されていないことが明らかになったため,自由連想法なども視野に入れて妥当性と信頼性を有する測定手法の開発に向けた予備調査の準備を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
国立国語研究所による難解な医療用語を分かりやすくする提案の研究で先導的役割を果たした語彙論の専門家を含む数名の研究者からなる研究会を組織し,定期的に緊密に連携しながら予備調査の準備を進めることを実現できたため。
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Strategy for Future Research Activity |
難解な感染症関連用語について,自由連想法による踏査を実施し,医療従事者ではない一般の人がどのような意味ネットワークを頭のなかに持っているのかを探る。さらに,感染症関連用語を含む文や文章の読解を促進する要因についても検討を試みる。
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Causes of Carryover |
計画した調査研究の作業を開始する準備段階において,他の研究者による学会口頭発表等があり,その知見を活用することで新たな調査を行う必要がなくなり,経費を節約できたため。
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