2021 Fiscal Year Research-status Report
Elucidation of Japanese fillers : Using Optical Topography to Analyze Language and Sentiment
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21K00561
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Research Institution | Sanyo Gakuen University |
Principal Investigator |
山根 智恵 山陽学園大学, 総合人間学部, 教授 (60269983)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 武 広島工業大学, 工学部, 教授 (10197444)
石原 茂和 広島国際大学, 総合リハビリテーション学部, 教授 (90243625)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | フィラー / 脳 / 光トポグラフィ / ハイレゾ / 脳波計 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.2021年6月3日に実施されたオンライン交流会「世界と私」に研究代表者と研究協力者(高村遼)がゲストとして参加した。そこで、「フィラー」をテーマに様々な国の参加者から、参加者の母語に出現するフィラーについて、また自分が日本語で使用するフィラーについて話を聞くことができた。その後、アンケートを依頼し、得られた13人の回答から、アンケート協力者がよく使用する日本語のフィラーだけでなく、イタリア語・中国語・ヒンディー語・ポルトガル語のフィラーについても知ることができた。2.2021年6月27日の日本語プロフィシェンシー研究学会(JALP:Japanese Association of Language Proficiency)10周年記念シンポジウムで、「ことばの運用能力とは? ~辞典執筆の経験から~」という題で行った研究代表者の発表で、従来の辞書にあまり記述の無いフィラーの重要性について触れた。3.北京オリンピックでの日本人選手の「詫び」発言について、研究代表者が新聞社からインタビューを受け、拙稿(平昌五輪での日本・韓国選手の談話比較)で日本選手に「まあ」のような発話を和らげるフィラーが用いられていたことに触れた(2022年2月19日 朝日デジタル掲載。2022年3月26日 朝日新聞 大阪本社版掲載)。4.コロナ禍で緊急事態宣言が出されたりまん延長防止重点措置が適用されたりする中、10月15日、12月17日、3月24日に、ひろしま医工連携・先進医療イノベーション拠点で、予備実験(装置付着者は研究代表者・研究分担者)と、関係者(研究代表者、研究分担者、光トポについて熟知した研究協力者)でのミーティングを実施することができた。聞き取りだけでなく、発話についてもデータが得られることが確認でき、また装置の付着方法についてもほぼ理解できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2021年度は、光トポグラフィが置かれており研究分担者の大学がある広島県、研究代表者の大学がある岡山県で緊急事態宣言が出されたりまん延長防止重点措置が適用されたりしたため、自由に行き来ができず、また海外調査に行くことも叶わなかった。 後期に3回、予備実験とミーティングは実施でき、また解析ソフトを入れるに足る容量のあるコンピュータを購入することもできたが、実験協力者(被験者)が広島に出向いての予備実験を実施することは難しく、予備実験結果を踏まえて作成し、海外に行けない場合は郵送でと考えていたアンケート調査も実施できなかった(注:3月24日の広島出張に関する出張経費、研究協力者への謝金等は、年度末の出張だったこともあり、2022年度に計上している)。 ただし、感染者高止まりの傾向はあるが、まん延長防止重点措置も終了し、研究代表者の大学は対面で授業を実施しているので、2022年度は本実験が可能だと思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
コロナ禍の中、初年度実施予定だった実験や調査がほとんど遂行できなかったが、2022年度以降はウィズコロナで様々な活動が行われると考えられるので、研究代表者の大学の倫理審査委員会から承認が得られれば、研究代表者の大学の学生を中心に、快諾を得られている学生を実験協力者(被験者)として、本実験が可能となる。出張できなかった期間に、文系・理系の先行研究を収集し、実験の内容もほぼ固まったのはコロナ禍のメリットと言えるかもしれない。過去に脳波計で言語の研究を行った研究者から、脳波計の利点の情報も得られたので、2023年度以降は、光トポグラフィと脳波計の比較も行いたいと考えている。 また、徐々に海外出張も可能になると思われるので、研究期間の間(1年延長し、2024年度までを考えている)には、海外に出向いてのアンケート調査も実施できるのではないだろうか。しかしそれが叶わない場合は、オンライン交流会「世界と私」で、オンラインのメリットを経験したので、オンラインで韓国・台湾・中国・ベトナムと連絡を取りながら、郵送でアンケート調査を実施したい(2023年度または2024年度に実施予定)。
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Causes of Carryover |
1.理由 コロナ禍で国内・海外出張がほとんど叶わなかった。2.使用計画 ①国内出張費、②海外出張費、③実験協力者(被験者)の交通費・謝金、④研究協力者の交通費・謝金
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Research Products
(1 results)