2021 Fiscal Year Research-status Report
Cross-Border Learning Environment Design for Japanese Language Education Based on the High Flex Model
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21K00609
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
尹 智鉉 中央大学, 文学部, 准教授 (40434352)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤本 かおる 武蔵野大学, グローバル学部, 准教授 (20781355)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ICT / 越境的学習 / ハイフレックスモデル / ハイブリッド型授業 / 実地調査 / 参与観察 / フォーカスグループインタビュー |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は、主に三つの研究活動を行った。 まず、外国語教育の実践研究を中心にハイフレックスモデルに関する文献調査を行った。文献調査の結果は、以下の4項目にわけて整理し、寄稿論文としてまとめた。 (1)ハイフレックスモデルの定義、(2)ハイフレックスモデルの要件、(3)ハイフレックスモデルにつながる系譜、(4)ハイフレックスモデル授業の導入決定プロセス 次に、日本語教育の実践者に対する聞き取り調査を実施した。パンデミック状況下において調査実施のための海外出張が叶わない状況であったことから、海外の先進的取り組みおよび教育事例に関しては、実践研究論文などから情報収集を行った。ハイフレックスモデルによる教育実践の事例調査の結果も寄稿論文の一部に含め、整理した。一方、日本国内の日本語教育実践者を対象とした聞き取り調査は、調査協力者の県をまたぐ移動および同じ空間での密集を避ける目的でWEB会議システムを介して実施した。オンライン座談会の形式で行ったフォーカスグループインタビューでは、日本各地の現職日本語教師をつなげ、計7回のグループインタビューを実施した。その結果、延べ23人の日本語教師より、ハイフレックスモデルの教育活動を実装するにあたって検討すべき促進要因および阻害要因について情報収集を行うことができた。この他に、2022年3月には新しいツールを活用し、コロナ禍における教育実践に関するヴァーチャル空間での対話活動を実施した(計2回)。 最後に、ハイフレックスモデルの教育実践を積極的かつ安定的に展開している教育機関を訪問し、実地調査として授業の参与観察および関係者へのインタビューを行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実地調査の一部を文献調査に切り替え、対面でのインタビューをオンラインで実施する程度の変更はあったものの、当初予定していた三つの研究活動をおおむね展開できた。現在、分析中のフォーカスグループインタビューの結果は、教育工学系の学会にて報告する予定である。また、初年度は、コロナ禍による行動制約があるなか、あまり積極的に展開できなかった実地調査もさらに拡大して行う予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度は、1年目の研究成果を踏まえ、ハイフレックスモデルに基づく日本語教育の越境的学習環境デザインのための、①道具(Mediating artifacts)、②ルール(Rules)、③分業(Division of labor)の側面について4種類のハイフレックス授業タイプ別に実装案を検討する。
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Causes of Carryover |
最大の理由は、コロナ禍によって共同研究者との海外における実地調査のための出張が実現できなかったこと、および研究成果報告の機会が基本的にオンライン化されたため、研究組織全体(2名)の経費がほとんど必要なかったことが挙げられる。
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Research Products
(4 results)