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2022 Fiscal Year Research-status Report

外国人就労現場における「対話型日本語評価活動」と「職場支援プログラム」の開発

Research Project

Project/Area Number 21K00610
Research InstitutionRitsumeikan Asia Pacific University

Principal Investigator

大平 幸  立命館アジア太平洋大学, 言語教育センター, 講師 (80776831)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 森本 郁代  関西学院大学, 法学部, 教授 (40434881)
藤浦 五月  武蔵野大学, グローバル学部, 准教授 (30803663)
Project Period (FY) 2021-04-01 – 2024-03-31
Keywords定住外国人就労支援 / 職場の日本語能力指標 / Can-Do Statements / 対話型評価活動 / 相互行為分析 / 職場支援プログラム
Outline of Annual Research Achievements

令和4年度は、新たに「就労の現場に関わる方々へのインタビュー」を実施した。また、対話型評価活動の軸となる「職場支援のためのワークの開発」と、「職場におけるコミュニケーションの分析とCan-do statements(以下Cds)の開発」を継続して行った。
「職場支援のためのワーク」では、月に2回の研究会を実施し、「指示の出し手」に向けたワークを開発した。このワークは、職場の人々が、自身のコミュニケーションについて検討する「対話型評価活動」を行うためのものである。開発したワークは、国際交流協会が主催する外国人就労セミナーなどで実施し、フィードバックをもとに改良を行っている。
さらに、職場における包括的な課題解決に向け、①働く外国人へのインタビューと、②外国人支援者へのフォーカス・インタビューを行った。これらのインタビューは、就労の現場に関わる方々の声を聞き、その中から課題を見つけることを目的としたものである。今後インタビューの結果をもとに、就労現場や外国人就労支援者に向けた提言を行う予定である。
コミュニケーション分析においては、月1回のデータセッションでコミュニケーション分析を行っている。令和4年は「指示場面」と「接客場面」を中心に分析を行い、行為ベースのCdsの開発に向けた分析を進めた。より具体的には、収集したビデオデータから事例を抽出して、コレクションを作成し、行為ベースのCdsを作成するための分析を行った。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

「ドメインベース」のCdsから「行為ベース」のCds開発へと方向転換を行ったため、映像データから再度事例を抽出し、コレクションを作成する作業が必要となった。そのため「コミュニケーション分析」、および「職場支援のためのワーク」の開発がやや遅れている。一方、従来の調査に加え、インタビュー調査を行うことで、職場の課題の実態解明を進めた。
【Cdsを用いた対話型コミュニケーション評価活動】対話型評価活動の軸となる「職場支援のためのワーク」の開発のため、月に2回の研究会を実施している。主に行ったのは、指示場面における「指示の出し手」に向けた「職場の日本語Cds」に紐づけたワークの開発である。令和3年までに開発したワークは、国際交流協会が主催する外国人就労セミナーなどで実施し、現場のフィードバックをもとに改良を続けている。
【就労の現場に関わる方々へのインタビュー】上記に加え、今年度は、職場における包括的な課題解決のための基礎的研究として、①働く外国人へのインタビューと、②外国人支援者へのフォーカス・インタビュー(計6回)を行った。調査からは、コミュニケーション問題に加え、職場における環境的要因、制度的要因が浮かび上がった。今後、これらの結果をもとに、職場の課題とその対応策をまとめ、職場の総合的支援につなげる予定である。
【職場におけるコミュニケーションの分析とCdsの開発】月1回のデータセッションを行い、コミュニケーション分析を行っている。令和4年は、新たなCdsの形態のあり方を探るため「接客場面」「指示場面」を中心に分析を行った。これまでに、本研究におけるCdsには、行為ベースとドメインベースの2つのタイプが存在することが明らかになっている。これまでのCds開発は、ドメインベースで行ってきたが、方向性の転換を行い、行為ベースのCds開発のための分析を進めている

Strategy for Future Research Activity

令和5年度は、職場の総合的支援につなげるため、平成4年に実施した、主に「就労支援に関わる方々へのインタビューをもとに、職場の課題とその対応策をまためた冊子を作成することを目指す。また、「職場におけるコミュニケーションの分析」及び、「職場支援のためのワークの開発」を継続して行い、「職場の日本語能力指標」の開発を進める。
【外国人就労支援者に向けた冊子の作成】令和4年は、職場における課題解決のための基礎的研究として、①働く外国人へのインタビューと、②外国人支援者へのフォーカス・インタビュー(計6回)を実施した。令和5年は、これらの結果をまとめ、外国人支援者に向けた冊子の作成を行うことを計画している。
【Cdsを用いた対話型コミュニケーション評価活動】対型コミュニケーション評価のためのワーク開発は令和5年も継続して行う。また、職場の能力指標(Cds)に対応したワーク以外にも、令和4年に実施した「働く外国人へのインタビュー」と、「外国人支援者へのフォーカス・インタビュー」で示唆された結果をワークに盛り込む。これにより、職場の総合的支援のための方策を探る。
【職場におけるコミュニケーションの分析とCdsの開発】
令和5年度は、これまで進めてきたドメインベースのCdsから、行為ベースのCds作成に開発方針を転換し、Cds開発を進める。現在、収集したビデオデータから事例を抽出し、相互行為分析を進めているが、令和5年はその分析をもとに行為ベースのCdsを作成する。

Causes of Carryover

【次年度使用が生じた理由と使用計画】学会や研究会がオンラインで開催されるようになったことで、出張費用の予算を使う機会が減少したため、その予算は次年度に持ち越すこととなった。次年度に持ち越された予算については、以下の計画に投入する予定である。
【職場支援のためのワークの開発のためのインタビュー調査】働く外国人や外国人就労支援者へのインタビューを継続しておこない、職場支援のあり方についてまとめた冊子を作成するために役立てる。
【職場支援のためのワークの試行】協力団体との連携を進め、職場支援セミナーの実施を行う。予算は、就労セミナー実施、およびワーク体験会の実施にあて、ワークの試行や改善に役立てる。これにより、協力機関や団体のネットワーク拡大が期待される。

  • Research Products

    (6 results)

All 2023 2022

All Journal Article (4 results) (of which Peer Reviewed: 4 results,  Open Access: 4 results) Presentation (2 results)

  • [Journal Article] 評価項目の記述が他者評価活動に与える影響:評価表とアドバイスコメントの関連性2023

    • Author(s)
      藤浦五月、宇野聖子
    • Journal Title

      グローバルスタディーズ

      Volume: 7 Pages: 97-120

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Journal Article] まちづくりの話し合いにおける参加者の気づきと学び―異世代間の対話の分析から―2023

    • Author(s)
      森本 郁代
    • Journal Title

      日本地域政策研究

      Volume: 30 Pages: 32~41

    • DOI

      10.32186/ncs.30.0_32

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Journal Article] 場、その後 ―複層的文脈を往還する私たちの実践―2022

    • Author(s)
      嶋津百代、大平幸、八木真奈美
    • Journal Title

      第24回AJEヨーロッパ日本語教育シンポジウム論文集

      Volume: 24 Pages: 68-102

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Journal Article] 雑談による関係構築のための日本語教材ができるまでー体系的な雑談指導の方法論構築を目指して2022

    • Author(s)
      高井美穂、藤浦五月、田中真衣、今田恵美、吉兼奈津子
    • Journal Title

      日本語・日本文化研究

      Volume: 32 Pages: 1-22

    • DOI

      10.18910/90717

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Presentation] インタラクティブでリフレクティブな朝礼 -オンライン上でのやりとり場面に注目して-2023

    • Author(s)
      吉田悦子、大平幸、江欣樺、村田和代
    • Organizer
      第47回社会言語科学研究大会
  • [Presentation] 外国人スタッフと共に働く職場のコミュニケーション―国内中小企業の事例研究2022

    • Author(s)
      村田和代、 江 欣樺、吉田悦子、 大平 幸
    • Organizer
      第82回国際ビジネスコミュニケーション学会全国大会

URL: 

Published: 2023-12-25  

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