2021 Fiscal Year Research-status Report
非日本語母語話者の介護職とその指導者のための介護の場面別声かけデータバンク構築
Project/Area Number |
21K00611
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Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
田辺 淳子 愛知学院大学, その他部局等, 講師 (50849726)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 介護の日本語 / 教材開発 / オンライン教材 / 介護の声かけ / 外国人介護就労者 |
Outline of Annual Research Achievements |
「介護に従事する非日本語母語話者の介護職とその指導者のための介護の場面別声かけデータバンク」をインターネット上に公開するために、声かけ表現の収集および分析を行っている。具体的には、研究協力先の介護施設で業務中にICレコーダーを使って収録した音声データの文字化を行っている。申請時の計画では、場面ごとに声かけ表現をまとめ、介護の専門家による妥当性チェックを経て順次公開する予定であったが、コロナ禍の影響により予定を変更し、文字化をもっぱら進めている。 また、介護の声かけを含む市販書籍からの声かけ表現の収集も引き続き行っている。EPA(経済連携協定)以外にも技能実習や特定技能等、介護に従事する在留資格が増えたことにより、より基礎的な内容を扱う書籍が増え、声かけ表現も量や内容にその影響が見られる。市販書籍に掲載されていない場面や声かけ表現にも着目し、どのような場面や声かけ表現がデータバンクに求められるか、上述の音声データと併せて調査している。 ほかには、申請時の予算との差額を考慮し、データベースに実装する機能に関してWebデザインを担当する研究協力者と協議を行った。介護の場面イラストと声かけ表現の紐づけや声かけ表現の編集機能と翻訳(多言語訳)等について、実装難易度、期待される使用頻度、使いやすさなどの点から検討を行った。編集機能と翻訳(多言語訳)は、編集により方言やその施設で使用される表現への対応も可能になるが、編集後の声かけが翻訳と異なるおそれがあるため、両立が困難である。施設側からの要望および市販書籍やインターネット上の学習支援ツール等の現状を考慮し、編集機能を優先させることを決めた。詳細の決定は2022年度にし、介護施設・介護の指導者・非日本語母語話者の介護職・日本語教師等の意見を反映したものとする。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍のため、介護施設での調査が難しかったこと、介護施設で勤務する介護の専門家の研究協力者に妥当性のチェック等の依頼が難しかったことがあげられる。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度もコロナの影響により介護施設への出張や介護の専門家の研究協力者への依頼は研究計画書通りに進められない可能性が高い。そのため、昨年度に引き続き介護施設や介護の専門家を介さずに進められる作業を優先して進めるが、コロナの状況次第で介護施設への出張や介護の専門家の研究協力者への依頼が可能になれば、同時に進める。また、編集機能やイラストと声かけ表現の紐づけなど、実装する機能の詳細を決め、試作・検証を行う予定である。
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Causes of Carryover |
2021年度はコロナ禍により出張や介護の専門家の研究協力者への依頼ができなかったが、2022年度はコロナの状況次第であるが、実施する予定である。また、編集機能や声かけ表現と介護の場面イラストの紐づけを実装の試作を行い、検証するため費用が発生する。
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