2023 Fiscal Year Research-status Report
わかりやすいプレゼンテーションを支援するe-learning教材の開発と実践
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21K00625
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
坂井 美恵子 大分大学, 教育マネジメント機構, 教授 (60288868)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西島 順子 大分大学, 教育マネジメント機構, 講師 (80879065)
大岩 幸太郎 大分大学, 教育学部, 名誉教授 (90223726)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | プレゼンテーション / プレゼンテーション原稿作成支援 / プレゼンテーションの構成 / 言い換え / 話し言葉 / 書き言葉 / e-learning |
Outline of Annual Research Achievements |
日本語中級・上級レベルの学習者がプレゼンテーション(以下、プレゼン)原稿の構成(アウトライン)を考え、原稿の作成・保存ができるプレゼン原稿作成支援サイトの構築を引き続き行っている。本サイトでは、まずトピック別にプレゼンの構成と基本的な文例を表示する。扱うトピックは、「地域の紹介、料理、本の紹介、社会問題」等、中級から上級レベルでよく扱われるトピックを選択した。提示する構成として、例えばトピック「社会問題」の場合、(1)序論には「挨拶、トピックの紹介、聴衆への呼びかけ、理由、発表の流れ」等、(2)本論には「話題の転換、問題発生の経緯、データの提示・説明・比較、理由・意見」等、(3)最後の部分には「まとめ、聴衆への働きかけ、挨拶」等がある。そして、各構成で使用できる典型的な文例をいくつか提示する。学習者は自分の話したい内容に合った構成を選択し、その上で提示される文例を参考に自分の話したい内容を入力し、プレゼン原稿を作成することができるようにしている。 今年度は本サイトの試験運用と問題点の洗い出しを行った。まず、各画面の動作確認を行い、学習者が操作しやすくなるよう手順の説明を見直し、修正を行った。さらに、動作の不具合についても洗い出し、修正を加えた。次に、抽出したアウトラインと文例を見直し、より適切なキーワードとなるように修正と追加を行い、プレゼン準備として活用できるものに入れ替えた。また、漢語から話し言葉に適した語句に言い換えを提案する言い換えチェック機能についても、さらに語句の追加を行い、データベースに搭載する数を増やした。 また、今年度は管理者用の学習履歴管理プログラムをシステム開発業者に発注し、システム全体を完成させることができた。 以上の成果を国際学会にて発表し、得られたフィードバックを基にシステムに反映させるよう修正を加えた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
今年度は学習者用と管理者用のプレゼン原稿作成支援プログラムの動作確認を行い修正を加えたが、学習者による試用について量が不十分であった。そのため、進捗状況についてはやや遅れていると判断した。来年度さらに多くの学習者に試用をしてもらい、フィードバックを得て、システムに改良を加える予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、スピーキングの授業を受講している中級と上級レベルの学習者を対象に本システムを使ってプレゼン原稿を作成してもらい、動作確認とフィードバックを得る。その上で問題点を洗い出し、システムの改良に反映させる。それと同時に、本システムに採用した各構成や文例が適切かどうかを検討し、修正や追加、削除を行う予定である。また、学習者の試用後に、管理者用の学習履歴管理プログラムについても動作確認を行い、システムに改良を加えたい。
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Causes of Carryover |
成果発表を行った国際学会にオンラインで出席したため、計上していた出張費を使わずに済んだ。次年度のシステム改良と、追加アイテムの入力や学習履歴分析のための謝金にかかる費用に充てる予定である。
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