2021 Fiscal Year Research-status Report
Development and practice of an online AI analytics support system for sustainable English learning
Project/Area Number |
21K00655
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Research Institution | Dokkyo University |
Principal Investigator |
李 凱 獨協大学, 経済学部, 准教授 (10531543)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中西 貴行 獨協大学, 経済学部, 教授 (10406019)
狩野 紀子 拓殖大学, 外国語学部, 教授 (40350574)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | ラーニングアナリスト / オンライン学習 / 英語学習 / 学習履歴 / 可視化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、オンライン英語学習のプロセスに着目し、学習活動のモデル化手法の開発、及び評価の多様化、諸学習活動の可視化を支援するe-ラーニングAIアナリストシステムの開発と実践を目的とする。 今年度は上記の目的を達成するために、主にオンライン英語授業の現状調査と学習履歴ログデータの取得プログラムの開発を行った。 まず、研究分担者が所属する二つの大学で英語担当教員を対象にアンケート調査とインタビューを実施した。アンケート調査の結果として、コロナ禍に英語授業が主にZoomによる同期型オンライン授業で実施され、参考資料の配布、課題の提出、テストなどの学習活動がManaba、BlackBoard、Microsoft Teamsなど非同期型LMSも活用されている。評価に関して、オンライン授業は出席、レポートの提出、授業内の活動など評価項目が多様化になっていることが分かった。また、脱落者の発見や参考資料の視聴状況は主に出席と課題の提出状況により判断され、LMSの学習履歴ログデータがほとんど活用されていないことが分かった。 次に、学習履歴ログデータの取得プログラムの開発を行った。PythonでManabaからログインから、目標科目への遷移、各学生情報の取得、複数ページの学習履歴ログデータの取得・保存など、自動的に学習履歴データを取得できるRPAプログラムを開発した。本プログラムを利用し、日本に多くのManabaの教員ユーザーが活用されていないManabaのログデータを活用でき、多様な視点からの分析が可能になる。 初年度で得られた関連研究成果を情報学研究論文誌、コンピューター利用教育学会などで発表した。次年度は、今年度の研究成果を踏まえて、取得した学習履歴ログデータの解析、学習特徴抽出アルゴリズムの開発、オンラインテストシステムの構築並びに予備実験を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度の計画はオンライン英語授業の現状把握と評価基準の構築を行う。計画通り、二つの大学で英語担当教員を対象にアンケート調査とインタビューを実施した。調査の結果として、オンライン授業が同期と非同期型で実施され、フィードバック及び評価方法が多様化になり、オンライン授業に多様な学習活動の評価指標と学習支援が必要であることが分かった。また、日本で多くの教育機関に採用されているManabaというLMSを対象にPythonで自動的に学習履歴ログデータを取得可能なプログラムを開発した。また、Manabaから実際のオンライン授業のログデータを取得でき、本プログラムの有効性を確認できた。本プログラムを用いて、今まで取得できないManabaのログデータを取得・活用でき、学習スタイルの抽出、多様な視点からの学習評価が可能になる。 以上の成果を関連する国内の学会、雑誌にて発表した。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究は、オンライン英語学習のプロセスに着目し、学習活動のモデル化手法の開発、及び評価の多様化、諸学習活動の可視化を支援するe-ラーニングAIアナリストシステムの開発と実践を目的とする。初年度では、オンライン英語授業の現状調査と学習履歴ログデータの取得プログラムの開発を行った。次年度では、学習特徴抽出アルゴリズムの開発と多様化評価の支援手法の提案を行う。具体的に、一年目で開発したプログラムで取得オンライン授業の学習履歴ログデータを解析し、様々なクラスタリング、機械学習手法を用いて、膨大な学習履歴データから特徴量を抽出し、回帰木、ベイズ、SVMなどの分類器で学習スタイルの抽出・分類、学習成果の推測などが可能な最適な評価モデルを構築する。次に各学習モデル特徴の解釈と評価支援手法の提案を行う。また、CBTオンラインテストシステムの構築及び予備実験を行い、オンラインテストの評価手法を提案する。その他、多様なオンライン学習状態を計測・評価するため、腕時計型デバイスを用いて、皮膚電気、加速度センサなど生理指標データを利用し、オンライン学習状態の推定の可能性を検討する。
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Causes of Carryover |
コロナの影響で、学会への参加はほとんどオンラインで行われ、今年度の旅費が生じなかった。次年度に、請求した助成金と合わせ、以下の備品とソフトを購入する予定である。また、急激な円安で、購入する予定の海外の製品とソフトは当初より高くなることで、その差額を補填する予定である。
次年度に、学習活動を計測するため、腕時計型計測デバイス、データ解析するためのSPSS統計ソフト、及びセンサーデータ解析用Matlabなどの専用ソフトウェアを購入する予定である。その他、大規模データを解析するため、ワークステーションコンピューターを購入する予定である。
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