2022 Fiscal Year Research-status Report
ALACTモデルを用いた若手英語教師の自律的な授業改善への取組に関する実証研究
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21K00703
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
岡崎 浩幸 富山大学, 学術研究部教育学系, 教授 (20436801)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加納 幹雄 岐阜聖徳学園大学, 教育学部, 教授 (70353381)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ALACTモデル / 若手英語教師 / 自己リフレクション |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は1名の若手英語教師Aにフォーカスしリフレクションのデータを分析した。Aは中学校非常勤で週3日勤務し自己リフレクションを実施し授業改善に努めた。リフレクションは手ごたえのあったこととや気になったことを中心に、コルトハーヘン(1985)が開発したALACTモデルに沿って、日記形式でリフレクションを行った。3か月にわたるリフレクションデータをSCQRM(西條、2007、2008)を用いて質的に分析した結果、4つのカテゴリ(1)生徒の反応への理解、(2)気になる生徒への理解、(3)前回のリフレクションに促されてた改善案の探索、(4)自己りフレションのリフレクションが抽出された。(1)は「生徒の反応の意味付け」「生徒の反応に基づく改善案」(2)は「問題のある生徒への対応」「問題のある生徒への対応案」のサブカテゴリーからなっている。(3)は前回のリフレクションによって促された改善案の検討について主に記述されている。(4)はリフレクションの体験から発見したことやリフレクションそのものの体験のメリットやデメリットについて語られている。ALACTモデルに沿ったリフレクションを繰り返すことで、過去にリフレクションした場面と似たような場面と出くわした際に、瞬時に異なる対応(代案)を実施することができるようになっていった。これはショーン(1983)の提唱するリフレクションインリフレクションに近い状態といえる。また、リフレクションの体験によって、若手教師は今までとは異なる視点で教師としての自分の姿や生徒の姿を俯瞰的に見れるようにもなった。 この方法で授業を自己リフレクションすることで、若手教師は生徒の反応や気になる生徒に焦点を当てるようになり、継続したリフレクションによって改善案を導き出すことができるようになった。このプロセスが教師のさらなる改善のための意欲向上にも役立っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナの影響で学校訪問が制限されて計画通りのデータが十分収集できていない。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年の研究協力者2名(A,B)は今年度それぞれ1年目、2年目の若手教師である。Aは昨年度、中学校で講師として自己リフレクションを通して授業改善に取り組んだ。今年度は正式教員として高校に採用され、再度自己リフレクションに取り組んでいる。昨年度同様に、生徒の学びの姿を中心に焦点をあてつつ、生徒が何を考え何を感じていたのか何を望んでいたのかを基に分析し代案を考え、実行していく手順を繰り返すことで、若手教師が何に気づき何を学んでいくか質的に分析していく。また自己りフレクションだけでは不足すると考えられる要素についても探索する。Bは2年目の中学校英語教師で今年度も自己リフレクションを継続してもらい、昨年と同じ成果が得られるのか、どのような変容が生じるのかを明らかにする。
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Causes of Carryover |
コロナのため 十分な研究が行えなかった。今年度は若手教師2名のリフレクションに焦点をを当て、その謝金や交通費に支出する。またALACTモデルを実際使用しているオランダの教師の状況やその成果についても調査し、本研究に還元する。
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Research Products
(2 results)