2023 Fiscal Year Research-status Report
A Narrative Approach to Foreign Language Learning: Life Stories of Globally Talented People
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21K00707
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
寺西 雅子 (那須雅子) 岡山大学, 教育推進機構, 教授 (50311098)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
剱持 淑 岡山大学, 全学教育・学生支援機構, 教授 (20178164)
寺西 雅之 兵庫県立大学, 環境人間学部, 教授 (90321497)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | ナラティブ研究 / ライフストーリー / インタビュー / 質的研究 / 第二言語習得 / グローバル人材育成 / 英語学習成功者 / 外国語話者モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、グローバル人材の口述インタビューを基に、外国語学習者の活動履歴だけでなく、内的要因や動機付けなどの変容を含めたライフヒストリー研究に焦点を当てた。外国語習得プロセスとその活用を外的行動と内面変容の両面から詳述し、日本人グローバル人材の理論モデルを構築した。今年度は成果発表において一定の成果を上げることができた。
まず、2023年7月にイタリアで開催されたPALA2023において、「Awareness of Ecological Issues and Orientation to Learning English」と題した口頭発表を行い、ここでは、環境分野での活躍を目指すグローバル人材のライフストーリーを分析し、外国語学習に関わる外的要因と内的変容を整理してTEM(Trajectory Equifinality Modeling)を用いてモデル化した。その内容はプロシーディングにまとめて提出した。さらに、2024年3月には、日本人学習者の英語によるナラティブ分析の結果と考察をまとめ、日本国際教養学会第12回全国大会のポスターセッションで共同発表を行った。また、学術書籍『Weaving Stories in Language Education: Narratives of Teachers and Learners(仮)』の共同編集者をつとめており、海外出版社に提出するサンプルチャプターとして学習者のライフストーリーに関する原稿を執筆し、出版企画の実現に向けて貢献した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究が「おおむね順調に進展している」理由として、成果発表を中心にして以下の3点が挙げられる。
(1)2023年7月にイタリアで開催されたPALA2023において、口頭発表「A Narrative Analysis of Green Global Talent Life Stories: Awareness of Ecological Issues and Orientation to Learning English」を行い、環境分野で国際的な活躍を目指す日本人グローバル人材のライフストーリーを分析し、そのモデルをTEM(Trajectory Equifinality Modeling)で示し、考察した。その発表内容は、プロシーディングにまとめて提出した。 (2)2024年3月には、日本人学習者の英語によるナラティブ分析の結果と考察をまとめ、日本国際教養学会第12回全国大会のポスターセッションで共同発表を行った。 (3)海外出版社よりナラティブ研究をテーマとする学術書籍『Weaving Stories in Language Education: Narratives of Teachers and Learners』の共同編集者として、執筆者のアブストラクト査読を行うなどの取り組みを進めるとともに、出版社に提出するサンプルチャプターとして、学習者のライフストーリーに関する原稿「A Narrative Approach to the Life Stories of Foreign Language Learners: Modelling External and Internal Factors of Successful Learning Experience(仮)」を執筆し提出した。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は、本科研の最終年度であり、現在進行中の海外出版社に提出している共同企画で、ナラティブ研究をテーマとする学術書籍「Weaving Stories in Language Education: Narratives of Teachers and Learners」の出版を目指す。同時に、継続課題として2024年度から始まった科研課題「専門領域に関わるライフストーリー:ナラティブから紐解く外国語学習の動機付け」に向けた活動への移行を行いつつ、研究テーマの発展へとつなげていく予定である。
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Causes of Carryover |
ナラティブ研究に関連する学術書籍を海外の出版社から出版する計画が進行中であり、出版費用の一部に本科研の助成金を充てる予定である。しかし、出版スケジュールに遅れが生じているため、来年度の出版が実現すれば本研究課題の予算を使用する。さらに、研究成果を公開しているWebサイトの管理費用にも本研究課題の予算を使用する予定である。出版計画が年度内に実現しない場合には、本科研テーマの継続課題として、既に開始している科研課題「専門領域に関わるライフストーリー:ナラティブから紐解く外国語学習の動機付け」に向けて、本研究テーマの発展的活動のためにインタビュー実施や成果発表の実施に予算を充てる予定である。
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