2021 Fiscal Year Research-status Report
小学校教員養成から教員研修へとつなげる小学校英語指導者育成プログラムの開発と検証
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21K00712
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Research Institution | Seigakuin University |
Principal Investigator |
東 仁美 聖学院大学, 人文学部, 教授 (40406541)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小川 隆夫 聖学院大学, 人文学部, 特任教授 (10895957)
ROWLAND ROBERT 聖学院大学, 人文学部, 助教 (20866842)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 教員養成 / 英語力 / 外国語(英語)コア・カリキュラム / 指導への不安 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究代表者及び研究分担者の勤務校における小学校教員養成課程のカリキュラムの検証を始めた。「外国語」(2年生)、「外国語指導法」(3年生)の最終回の授業で、授業を通して、指導に対する不安がどのくらい軽減したか、またどのようなことができるようになったかを調査した。教育実習で英語を使って指導することへの不安についての設問では、2年生は83%の学生がとても不安・不安と回答した。3年生は指導法の授業を履修した後であったためか、とても不安・不安と回答した学生は71%であった。英語での指導の不安を抱えた学生が減っているとは言え、この調査結果から、教育実習を控えている3年生の7割が英語で授業をすることを不安であると考えていることは大きな課題であると捉えた。また、どのような英語力を身に付けたいかの自由記述には、「授業で実際に使える英語」「児童が理解できるような聞きやすい英語」「正しい文法」「英語での児童への対応」などの回答があった。 この調査結果を元に、先行研究の分析から小学校教員を目指す教員養成課程履修生に求められる英語力を明確にし、外国語活動・外国語科の指導に求められる英語力を測る口述テストを試作した。開発した英語力テストでは、パワーポイントの指示に従いながら、設問に口頭で回答する。回答は録音し、独自に作成したルーブリックを用いて測定を行う。この口述テストは2年生、3年生の協力を得て2022年度春の最終授業で実施する予定である。 また、着任前対策講座として卒業予定学生を対象に、2021年2月にALTとのティーム・ティーチングに関するワークショップを実施した。この講座には、小学校教員養成課程を有する岐阜聖徳学園大学の学生もオンラインで参加した。その後、岐阜聖徳学園大学を訪問し、同様の着任前対策講座を実施し、同大学の教員養成課程担当教員の協力を得て、コア・カリキュラムの実施状況を調査した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
教員養成課程のカリキュラム検討の調査や分析はおおむね計画通りに進んでいる。教員養成課程の学生の英語力を測定する口述テストの開発には時間を要したが、今年度春学期には試案のテストを実施ができる予定である。英語力の測定の結果分析を通して、今年度は学生の英語力向上のためのプログラムを開発していきたい。 コロナ禍で、2021年度は当初予定していた他大学教員養成課程の学生の教育実習を視察することができなかった。今年度は感染状況を見ながら、視察の実施を検討していきたい。
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Strategy for Future Research Activity |
計画通りに研究を遂行できるよう、今年度は共同研究者と週1回のミーティングを実施している。研究の進捗状況を学会等で発表しつつ、論文にまとめていくことも今年度は検討したい。 感染状況が落ち着けば、教育実習での外国語活動・外国語科の教壇実習を見学し、教育実習までに必要な指導力を検証していく。
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Causes of Carryover |
2021年度に予定していた熊本大学教育学部附属小学校の教育実習の視察がコロナ感染症の感染拡大のため実施できなかった。そのため、計上していた交通費の支出が予算通りに執行できなかった。また、研究分担者の英語力テスト開発が遅れたことから、資料の購入予算の執行ができなかった。
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