2022 Fiscal Year Research-status Report
小学校教員養成から教員研修へとつなげる小学校英語指導者育成プログラムの開発と検証
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21K00712
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Research Institution | Seigakuin University |
Principal Investigator |
東 仁美 聖学院大学, 人文学部, 教授 (40406541)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小川 隆夫 聖学院大学, 人文学部, 特任教授 (10895957)
ROWLAND ROBERT 聖学院大学, 人文学部, 准教授 (20866842)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 教員養成 / 英語力 / 外国語(英語)コア・カリキュラム / 指導への不安 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は以下の3項目について研究を進めた。 1.教員養成課程履修学生の英語力テストの開発 2021年度に実施した学生アンケートで、教育実習を直前に控えた3年生の7割が「英語で授業をすることが不安である」と回答したことを受けて、2022年度は授業実践で必要な英語運用力を測定する口述テストを開発し、小学校教職課程の3年生と4年生の授業で実施した。英語力テストでは、学生はプレゼンテーションソフトの音声指示に従って、小学校外国語の4場面での指導を英語で行った。録音した学生の発話は、独自に開発したルーブリックを用いて測定し、個別に事後指導をした。英語力テストを実施することで、学生の英語運用力の課題を把握することができ、授業で求められる英語運用力が明確になった。 2.他大学の教員養成課程の聞き取り調査 韓国の二大学(ソウル教育大学校・湖西大学校)を視察し、小学校教員養成課程のカリキュラムについて調査した。担当教員の聞き取りから、学生の英語力が高いこと、難関な教員資格試験に合格するための学生の勉強量が多いこと、韓国社会での教職の評価が高いことなどがわかった。また、民間の語学学校での聞き取りでは、韓国の小学校英語教育のレベルと熱量の高さを確認することができた。 3.着任前研修のプログラム開発 2021年度に引き続き、4月から教職に就く4年生を対象に着任前対策講座を実施した。2021年度にも実施したティーム・ティーチングに関するワークショップに加えて、小学校外国語教育でのICT活用に関する講座を新たに開講した。参加した学生からは、後2ヶ月で教職に就くことに不安が多かったが、研修を受けて、ALTとのやり取りやICTを活用した授業形態について学ぶことができて有意義であった、との感想があった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
英語力テストの開発が順調に進み、2022年7月に小学校教員養成課程の3, 4年生を対象に試作テストを実施することができた。また、2023年3月には韓国の教員養成大学への視察も行うことができた。 2022年9月に予定していた他大学教員養成課程の教育実習視察はコロナ禍で実現できなかったが、2023年度9月に実施する方向で訪問先の教育機関と交渉中である。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は7月に2回の学会発表を予定している。2022年度までの2年間の研究についてまとめ、今後の研究の方向性を再確認する。研究の進捗状況を学会で発表しつつ、今年度はこれまでの研究成果を論文にまとめたい。 新型コロナ感染症の位置付けが5類に移行したため、2023年度は他大学教員養成課程の教育実習の視察や卒業生の授業見学などを積極的に進めていく。また、台湾の教員養成大学への視察の計画も進めていきたい。
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Causes of Carryover |
2022年度に予定していた熊本大学教育学部附属小学校の教育実習の視察が実施できなかったため、計上していた交通費・宿泊費の支出が予定通り執行できなかった。2023年9月に視察ができるよう、教育実習担当者との交渉を進めている。
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Research Products
(1 results)