2021 Fiscal Year Research-status Report
外国人患者が安心する医療を提供するための医学英語教育プログラムとは何か?
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21K00729
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
山田 知子 (稲川) 千葉大学, 医学部附属病院, 特任助教 (30714852)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
朝比奈 真由美 千葉大学, 医学部附属病院, 特任教授 (00302547)
Rivera MarisaElyse 千葉大学, 医学部附属病院, 特任助教 (30898218)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 医学英語 / 海外臨床実習 |
Outline of Annual Research Achievements |
社会情勢から来日外国人の数も増え、受診する機会も増えているが、日本人医師とのコミュニケーションに不安がある外国人患者が少なくない。そこで本研究は、日本人医師と外国人患者の間の信頼関係を築くために、英語による患者理解と英語による医療技術や知識を伝える力を獲得する医学英語教育カリキュラムの見直しと新たな提案を目的としている。 千葉大学における医学教育の医学英語カリキュラムは、2003年から実施され、2008年より海外臨床留学を開始した。これより2019年まで医学英語教育カリキュラムの変遷があり、それに対して海外臨床実習留学の内容にも変化が見られるようになった。本年度の研究では、これまで過去10年に実施した海外臨床実習留学からの留学報告書をもとに、北米以外のアジア圏の国や地域に派遣された学生の留学を通しての学びについての表記を抽出・データ化し解析した。すでにデータ化を行なった北米との比較をすることによって、国や地域の違いで得られる学びが異なることがわかった。それは、医療システムの違いのみならず、非英語圏であることから二言語による医学教育の実施という点からも、違いが見えてくる。これに対して日本の一般的な教育には英語を学ぶ機会はあるものの、実践的側面から英語の浸透がやや低いため、医学英語の強化が必要であることが認められた。非英語圏でのあるアジアへの留学については、それまでの医学英語教育カリキュラムの違いの影響は認められなかった。欧州については現在解析中であり、結果が出次第、その他の地域との比較検討を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度において、留学報告書をもとに北米以外の国や地域の報告書のデータ化と解析は量的な問題で予定通りに進めることができなかった。しかし、未解析の地域についてのデータ化は進んでいるので、解析段階へ進める備えはできている。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き留学報告書のデータ化及び解析を行う。外国人模擬患者に日本での医療経験についてインタビューを行い、解析を行う。これを留学報告書の解析結果と対比させながら、医学英語教育カリキュラムの見直しを行う。
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Causes of Carryover |
国内及び国際学会へ渡航することを予定していたが、COVID-19の感染拡大に伴い、オンラインでの実施となったため渡航が中止となった。さらに、データ化の協力者を募る予定であったら、適任者がいなかった。そのため旅費及び人件費が未使用となり、次年度へ繰越となった。 次年度は、インタビューによる解析を実施する予定となっている。そのため、繰越分については、次年度の人件費及び、協力者への謝金へ使用する予定である。
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