2023 Fiscal Year Research-status Report
Modeling TA's classroom participations in active learning English classes at Japanese universities
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21K00734
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
岡田 悠佑 大阪大学, 大学院人文学研究科(言語文化学専攻), 准教授 (70551125)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 英語教育 / フィードバック / 会話分析 / EAP / アカデミック・プレゼンテーション / 相互行為能力 |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は、「「欠落した相互行為資源」を用いたアイデンティティの達成 : 学生間英語オンラインビデオ会議における語彙探索連鎖の分析」 (言語文化共同研究プロジェクト 2022) という紀要論文を発表した。これは、TAも参加した学生間グループワークにおける語彙探索連鎖に焦点を当て、遠隔でのビデオ会話という状況がその連鎖の手続にどう影響を与えるのか、どう学習に貢献するのかあるいはしないのかを、相互行為のやり方として微視的に分析したものである。この内容をさらに深化させたものは2023年にSociolinguistic Symposium 25というオーストラリアで2024年6月に開催される国際学会に投稿し採択されている。この一連の研究は、オンラインでの学生間グループワークに参加したTAの、ポジティブまたネガティブな役割を相互行為の手続きから明らかにするものである。 研究発表としては。12月に開催されたJAAL in JACETでの「フィードバック連鎖における定式化を通じたTAの役割とアイデンティティの確立 」という題目での研究発表を行った。またJACET SLA研究会2023年度9月例会での「L2語用論研究における会話分析」という研究発表、そして東京外国語大学英語学習支援センター・JACET SLA研究会共催でのワークショップにおける講演「第二言語語用論研究のための応用会話分析ワークショップ」において、本科研費受託研究の一部を発表した。これらの発表では主に2022年度までに採集した「パズル化発問と解答提示連鎖による教師のフィードバック」というTAと教師の協働による学術的英語能力の指導効果を論じたものである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍が続いていた2022年度に多く採集したハイブリッド型授業のデータと対面授業のみとなった2023年度に採集した教室データの文字資料化と分析に、想定以上の時間を費やしたため、計画を後ろ倒しさせることが必要となった。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度までのデータ採集によって完全遠隔型、ハイブリッド型、完全対面型の大学英語授業データが揃ったことで、データ間の比較に大きな意味をもたせることができるようになった。2024年度はデータ間の比較から、アフター・コロナ時代の大学英語教育におけるTAの役割を論じることで本研究課題のまとめとしたい。
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Causes of Carryover |
国際学会への出張を行わ買ったため、計画していた旅費使用分との差異が生じた。2024年度は国際学会に投稿した発表が採択されているが、オンラインで参加するため、旅費使用分は計画よりも少なくなる。しかし、昨年度より研究課題に関連した研究書籍が多く刊行されており、物品費を多く使用することを計画している。またこれまでの研究をまとめた英語論文2本を執筆中であり、英文校正費にも多くの使用を計画している。
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Research Products
(4 results)