2022 Fiscal Year Research-status Report
Ceilings to Understanding by Japanese Listening to Native English-Speaker Air Traffic Controllers
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21K00742
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Research Institution | Senshu University |
Principal Investigator |
新田 晴彦 専修大学, 商学部, 兼任講師 (80424323)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡崎 弘信 秋田県立大学, 総合科学教育研究センター, 教授 (80405084)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 航空英語 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度に実施した内容は以下の通りである。 〇発話速度の違いがリスニングにどのような影響を与えるのかを調査することが課題のひとつであるが、このための調査用試験システムを構築した。PC、スマートフォン、タブレットなどデバイスを選ばすに実施できるシステムである。そしてこの試験システムの試験運用も行った。試験実施そのものには動作的な問題は発見されなかったが、試験結果を分析する際に収集データの一部が欠損しているというバグが確認された。現在はプログラムの見直しなどの対策を行っている。 〇試験システムに使用する英文を作成し、それらの英文の音声化を行った。当初は母語話者に依頼し、同じ英文を異なる速度で発話するという方法で音声化を目指していたが、発話速度を変化させながら発話することは母語話者とは言えほぼ不可能であることが判明した。試験システムに搭載するにおいて適切な品質を得られないことから母語話者による音声化を断念した。その代替案としてテキストから音声を作成するソフトウエアの利用を考えている。ソフトウエアによる音声作成は、自然な音声になる場合もあれば不自然に響く音声もあるなど必ずしも品質が安定しているわけではない。しかし母語話者による音声よりもバラツキが少ない傾向にある。バラツキや自然さなどの品質を安定させるため、単独のソフトウエアに頼らず、複数のソフトウエアを活用することで母語話者が聞いても不自然ではない音声データ作成に努めているところである。 〇これまでの知見に基づき論文の執筆を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
リスニング試験システムにバグが発見された。被験者の試験結果の一部がデータベースに反映されないというバグである。このバグは運用試験時には背後に隠れるもので、試験結果を分析する時に初めて顕在化する性質のもので発見が遅れてしまった。バグの修正、試験運用のやり直し等に時間がかかりスケジュールを圧迫している。バグ以外にも試験システムに搭載する英語音声の品質が安定しないという問題もあり、以上の2点により進捗に多少の遅れをみている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究実績の概要及び現在までの進捗状況の項目で述べた「試験システムのバグの解消」と「英語音声の品質の安定」を第一課題として取り組み遅れを取り戻したい。この2点の問題が解決されしだい被験者を用いたリスニング試験を実施する。同時に米国国際空港の管制通話の収録も実施する。
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Causes of Carryover |
2022年度に海外渡航を予定していたが雰囲気が改善されず見合わせていた。渡米により得られるデータのトランスクライブの謝金もほぼ全額未使用のまま残った。これらの予算は次年度に繰り越し、渡米によるデータ収集とトランスクライブを実施したい。
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