2022 Fiscal Year Research-status Report
遠隔授業と反転授業の親和性の高さに着目した主要3システム対応のリモート授業の手法
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21K00779
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Research Institution | Sendai National College of Technology |
Principal Investigator |
武田 淳 仙台高等専門学校, 総合工学科, 特命教授 (60270196)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
亀山 太一 岐阜工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (60214558)
青山 晶子 富山高等専門学校, その他部局等, 教授 (40231790)
黒澤 佑司 仙台高等専門学校, 総合工学科, 准教授 (50909512)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | オンライン授業 / 対面授業 / 主要OS / GIGAスクール構想 / 生成系AI |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は当初、新型ウイルス感染症が教育現場にもらたし続けるであろう大きな混乱を新たなオンライン授業の手法を用いて解決することを主な目的として開始されたものである。R2年度に発生した新型ウイルスは我が国の教育現場に大きな混乱と弊害をもたらしたが、研究代表者は2015年以来実施してきた反転授業とオンラインの遠隔授業が極めて親和性が高いことに着目し、当研究の最終目的として「オンライン授業に求められる実践的かつ詳細な手法を確立し、現場にフィードバックするための具体的資料としてまとめること」を計画した。 R3年度当初は、①主な活動としてデータ収集を行う。担当者はそれぞれ遠隔授業を実施し、OSごとの最適な遠隔授業の手法をまとめる。②全国高専英語教育学会COCETや全国英語教育学会JASELEをはじめとする全国研究大会で途中経過を発表し評価を受ける。③COCET及び全国KOSENフォーラムでワークショップを実施し、遠隔授業の啓発活動を行う、等を予定した。 しかしながらR3年度の研究は予定から遅れた。理由は大きく2点、新型ウイルス感染症対策で人的移動が長く制限され担当者が対面で打合せを行うことが全く不可能であったことと、文部科学省主導のGIGAスクール構想の影響で国内の教育用デバイスが小中学校を最優先に配布され当研究への配分が大きく遅れたことであった。 続くR4年度もWindowsとChrome端末の不足には大きな変化は見られず、当研究は現在iOSで動作するApple社iPadを主なデバイスとして展開している。iPadは仙台高専第4学年生に配布し、GIGAスクール構想で言うところの「持ち帰り可」を基本として用途を制限せずに使用を認め、定期的にミーティングを行い報告を受けている。また、全国学会での研究発表も予定通り実施しているが、オンライン開催の研究大会ではワークショップは実施不可能だった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
R3年度当初は、①主な活動としてデータ収集を行う。担当者はそれぞれ遠隔授業を実施し、OSごとの最適な遠隔授業の手法をまとめる。②全国高専英語教育学会COCETや全国英語教育学会JASELEをはじめとする全国研究大会で途中経過を発表し評価を受ける。③COCET及び全国KOSENフォーラムでワークショップを実施し、遠隔授業の啓発活動を行う、等を予定した。 R3年度の研究は予定から遅れた。理由は大きく2点、(1) 新型ウイルス感染症対策で人的移動が長く制限され担当者が対面で打合せを行うことが全く不可能であったことと、(2) 文部科学省主導のGIGAスクール構想の影響で国内の教育用デバイスが小中学校を最優先に配布され当研究への配分が大きく遅れたことであった。 (1) 人的移動の制限に起因する研究分担者との打合せ不足については、オンライン会議を駆使することである程度対応できたものの、やはり対面でのディスカッションには遠く及ばない。同様に、オンライン開催の研究大会では予定していたワークショップは実施不可能であった。2023年5月以降の制限緩和に期待している。 (2) 端末の不足についても状況に大きな変化は見られず、特に入手困難が続くWindowsOSとChromeOSについては導入台数をそれぞれ12台まで減じ、当面はiPadOSで動作するiPadを主なデバイスとして研究を展開することとしている。 R4年度も状況に大きな変化は見られず、学生用のiPad22台と、既存の少数のWindowsとChoromeの端末を使用しながらデータを収集した。iPadは仙台高専第4学年生に配布し、GIGAスクール構想で言うところの「持ち帰り可」を基本として用途を制限せずに使用を認め、定期的にミーティングを行い報告を受けている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究最終年度であるR5年度はまず、依然として不足の状況が続いているWindowsOSとChromeOSを検証するための端末の確保が先決である。様々な外的要因により確保できていない両OSモデルだが、現状では3OSを同じ条件のもとで比較検討することは困難であり、既存の少数の端末で得られたデータを参考にしている状況である。 一方、新型ウイルス感染症対策の人的移動制限は緩和される方向にあり、R3年度以来実施不可能な状況が続いていた担当者ミーティングもようやく対面で開催できる見込である。全国高等専門学校英語教育学会東京大会(9月)をはじめ全国英語教育学会香川大会(8月)や日本デジタル教科書学会長野大会(8月)での研究発表やワークショップも予定通り実施する予定である。 また、当初予定していた3OS間のアプリケーションの動作状況に加え、ChatGPTやBard等の自動生成AIに対する3OS端末の使い勝手の特徴についてもデータを収集したいと考えている。
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Causes of Carryover |
(1) 新型ウイルス感染症対策として人的移動が長期間制限されたため、研究代表者と研究分担者で開催予定だった打合せ会議がまったく実施不可能であったことと、(2) 2021年度以来のGIGAスクール構想の実施にともない小中学校に優先的に教育用ICデバイスが配布されたために予定していた端末が調達困難な状況が続いたことが、次年度使用額が発生した主な理由である。 幸いなことに2023年5月8日をもって移動制限が解除されたため、打合せ会議は実施可能となる。また、端末の流通については、状況が改善することを期待しながら、当初予定していたWindowsOSおよびChromeOSの台数を減じるなどして対応したい。
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Research Products
(8 results)