2022 Fiscal Year Research-status Report
オンライン学習プラットホームを使った持続可能な英語指導とユニバーサルな評価の確立
Project/Area Number |
21K00787
|
Research Institution | Dokkyo University |
Principal Investigator |
長崎 睦子 獨協大学, 外国語学部, 教授 (90406546)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
折本 素 愛媛大学, 教育・学生支援機構, 教授 (20194649)
ARMITAGE KRISTIN 愛媛大学, 教育・学生支援機構, 助教 (70765809)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | 非言語コミュニケーション要素 / ルーブリック |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、日本人大学生のグローバルな英語コミュニケーション能力の育成を目指し、オンライン学習プラットフォーム(Flipgrid)を用いた新たなリハーサル (口頭練習) 法を開発し実践することある。このプロジェクトの2年目に相当する本年は、スピーチと会話における学習者の非言語コミュニケーション要素を評価するルーブリックの開発に取り組んだ。具体的には、次のことを実施した。 ① 英語教師(英語ネイティブ話者29名,英語ノン・ネイティブ話者24名)計53名に対し、学習者の非言語コミュニケーション要素の使用とその評価に対する英語教師としての考えや信念についてアンケート調査を行った。 ②アンケートに回答してくれた教師の中から、さらに6名(英語ネイティブ話者4名、ノン・ネイティブ話者2名)に対し、ひとり約100分のインタビューを行い、非言語コミュニケーション要素の評価に対する考えについてさらに質問をした。また、学習者のスピーチおよび会話のサンプル数点をビデオで視聴し、仮のルーブリックを使用して、非言語コミュニケーション要素の評価を行ってもらった。その上で、なぜそのような評価を行ったか聞き取り調査をした。 ③上記①②で得たデータを分析し、結果を国際学会にて発表した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
概ね計画通り進めることができた。本研究は、オンライン学習プラットフォーム(Flipgrid)を用いた新たなリハーサル (口頭練習) 法の開発・実践を目指しているが、ほぼ予定していた通り、最初の2年間で、以下のことを実施することができた。 ①パイロット・スタディとして、実際に大学1年生の英語クラスにリハーサル学習法を取り入れ,アンケート調査を行い,Flipgridを使用したスピーキング学習の問題・改善点を明らかにすることができた。 ②非言語コミュニケーション要素の評価に対する考えや信念について、53名の英語教師にアンケート調査を実施し、さらに、その中から6名の英語教師に、フォローアップ・インタビューを行った。またインタビューでは、各教師に、日本人学生の英語スピーチと会話のサンプルを視聴し、非言語コミュニケーション要素の使用を評価をしてもらい、そのように評価した理由について聞き取り調査を行った。 ③上記②の各データを分析し、結果をまとめ、国際学会にて発表することができた。 当初の予定では、結果を踏まえ、非言語コミュニケーション要素を評価するルーブリックを完成させる予定であったが、まだ完成には至っていない。現在作成中であり、まもなく完成予定であることから、「おおむね順調に進展している」と言える。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後(本プロジェクトの3年目)は、オンライン動画投稿型学習プラットフォーム(Flipgrid)を通した英語スピーキング練習を大学1年の英語クラスに取り入れ、スピーキングによるリハーサル活動とクラスメートへのフィードバックが、言語・非言語スピーチ能力の向上に貢献するかを検証する。参加者は、大学1年生の必修英語科目(スピーキング)の2クラス約70名である。主なリサーチ・クエスチョンは以下の通りである。 RQ1: Flipgridを利用した英語スピーキング練習は、英語スピーチ力(言語コミュニケーション能力および非言語コミュニケーション能力)を向上させるか RQ2: クラスメートの動画を視聴し、非言語コミュニケーション要素(アイコンタクトなど)の使用に対して、お互いフィードバックを行うことは、どのような学習効果をもたらすか。具体的には、①学生は、フィードバックする際に、特にどのような非言語コミュニケーション要素に注意を向けるのか、 ②フィードバックを行う頻度とフィードバックを行った学生自身の非言語コミュニケーション要素の向上に何らかの関係があるか、を調査する。
|
Causes of Carryover |
一つ目の理由は、本研究代表者が、本年度末日までに、参加および成果発表をした国際学会の旅費精算を行うことができず、次年度精算となったため。二つ目の理由は、当初、データ収集・分析を10名の研究者にお願いする予定であったが、6名で可能となり、その分の予算も余ったためである。
|
Research Products
(1 results)