2022 Fiscal Year Research-status Report
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21K00848
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| Research Institution | Hitotsubashi University |
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Principal Investigator |
加藤 圭木 一橋大学, 大学院社会学研究科, 准教授 (40732368)
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| Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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| Keywords | 帝国日本 / 朝鮮 / 歴史教育 / 地域社会 / 開発主義 / 歴史実践 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
（1）研究会・研究交流：①戦争被害者を支援した経験を持つ方ならびに「沖縄戦と女性」に関する研究者等を招いて、沖縄において研究会を開催した。②『「日韓」のモヤモヤと大学生のわたし』（大月書店、2021年）の著者を招き、当該書籍に関する研究会を開催した。なお、②の映像を編集し、市民向けのオンライン講座として配信することができた。
（2）研究報告・論文：①ソウル大学国史学科より招請を受け、加藤圭木『紙に描いた「日の丸」』（岩波書店、2021年）に関してオンラインで講演を行った。②招請を受けて『「日韓」のモヤモヤと大学生のわたし』に関して報告を行った他、同書に関する論考を公にすることができた。③韓国において「女性人権と平和」に関するシンポジウムに参加し、当該テーマについて研究協力者・研究代表者が報告・コメントした。また、この関連企画として、英語によるオンライン研究会において、当該テーマについて報告した（研究協力者が報告・通訳を担当）。④日露戦争下における土地収用について、研究論文を執筆し、刊行することができた。
（3）フィールドワーク・資史料調査：①沖縄において、沖縄戦に動員された朝鮮人や戦後沖縄における朝鮮人の歴史などに関して、専門家の案内の下、踏査を実施した。②韓国において調査を実施した。ソウル・全州・群山を訪問し、朝鮮王朝時代から植民地期にかけての地域社会の変容についてフィールドワークを実施した。③資史料調査：日本・韓国などを中心に、デジタルアーカイブズも活用しつつ、先行研究・史料の調査・収集を実施した(科研費アシスタントを雇用)。2022度は戦争被害者の体験に重点を置いて資史料を収集した。
（4）以上を踏まえて、歴史入門書企画を新たに2つ立ち上げることができた。たびたび企画趣旨や目次等の検討を重ね、企画書を完成させ、調査ならびに執筆活動をスタートすることができた。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
まず、長らく中断していた韓国での調査や研究活動を再開することができたことは、本研究課題の進捗に大きく寄与した。また、依頼を受けて、2021年度に刊行した2冊に関する講演や報告をすることができたことは特筆すべき点である。なによりも、新たな歴史入門書プロジェクトを2つ立ち上げ、本格的な制作に入ることができたことは、当初の想定を大きく上回るものである。
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| Strategy for Future Research Activity |
2022年度に当初の想定を超えてフィールドワークや研究発表を実施することができたので、本研究課題においては最終年度である2023年度は、研究成果のまとめや執筆に重点をおいて作業を進めていくことにする。
特に重要なのは、新たに立ち上げた2つの歴史入門書プロジェクトである。研究協力者とともに本企画に関するフィールドワークや研究会を重ね、原稿の執筆作業を進めていく。刊行後には関連シンポジウムを開催する。
また、過去の2年間の実証研究の成果の一部はすでに論文として刊行したものもあるが、引き続き、作業を進め、論文としてまとめる準備を進めていく。
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| Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症に伴う大学の規制が緩和されたことを受け、2022年度は、沖縄調査(7月)および韓国でのシンポジウム報告および調査(10月)を実施することになった。当初の予定では沖縄調査か韓国での報告・調査のどちらかを実施するつもりであったが、沖縄調査を計画した後に、韓国の主催者からの要請により後者が急遽実現することになった。さらに、国際航空券等が高騰するとともに、研究活動の活性化に伴い調査への参加人数が増加した。
以上の状況を受けて、2022年度には前倒し支払い請求をした。ただし、その際に想定したよりは必要とされた費用が若干少なかったため、次年度使用額が生じることとなった。そこで、2023年度は、上述のまとめの作業に必要となる文献の購入などによってこれを使用していきたい。
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Research Products
(6 results)
