2021 Fiscal Year Research-status Report
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21K00869
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
黒田 智 金沢大学, 学校教育系, 教授 (70468875)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 歴史図像学 / 宝物論 / 荘園・村落 / 加越能地域 |
Outline of Annual Research Achievements |
第1に、福井県あわら市熊坂地区所蔵熊坂大仏および松龍寺所蔵千体仏の撮影画像の整理と分析を進め、2022年3月にあわら市郷土歴史資料館にてふるさと講座「前谷松龍寺の千体仏」を行った。また成果の一部を『日本歴史』に執筆し、次年度に刊行予定である。第2に、富山市芝園2丁目町内会所蔵「木造愛宕地蔵像」と南砺市苗島神明社所蔵戸板・絵馬類の調査を実施した。その成果を『たたかう神仏の図像学』(吉川弘文館、2021年)、さらに「苗加次郎右衛門の怪力譚」(『砺波山村地域文化研究所紀要』39号、2022年刊行予定)にまとめた。 第3に、15世紀の加賀大野荘散用状を考察した「長禄四年の「百日大雨」と「砂成」」を『北陸史学』70号に発表。第4に金沢市埋蔵文化財センターの金沢本龍寺・本泉寺調査に参加し、『金沢の真宗関連史料調査報告書 本龍寺史料・本泉寺史料』を分担執筆した。第5に、国文学研究資料館・北京外国語大学日本語学院・北京日本学研究センター主催の講座にて「絵画史料の読み方」を報告した。第6に、前科研から継続していた小松称光寺所蔵『烏兎記』の翻刻・紹介を『金沢大学人間社会環境研究』41・42号に公表し、すべての翻刻を完了した。 そのほか、井上泰至編『資料論がひらく軍記・合戦図の世界』のコメント執筆、『本郷』158号に「空に太陽と月と金星がいっぺんに見えたとき」、『中学校 社会科のしおり』(帝国書院)に「大坂城図屏風というオマージュ」執筆した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナウィルス感染拡大により、予定していた調査を実施できず、次年度に延期した。
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Strategy for Future Research Activity |
高岡市二塚浄誓寺、小矢部市観音寺、珠洲市川浦等覚寺の調査を予定している。金沢本龍寺所蔵奈良絵本「さよひめ」の勉強会を実施。論文集『水災の記憶と表象(仮)』(勉誠出版)の刊行準備が整いつつある。
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Causes of Carryover |
コロナウィルス感染拡大により予定していた東京等の調査旅費が使用できなかった。数回の都内諸研究機関での調査を予定している。
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Research Products
(8 results)