2021 Fiscal Year Research-status Report
Nakamura Yaroku,a Pan-Asianist from the viewpoint of" Glocal History".Basic Research on Unpublished Documents
Project/Area Number |
21K00876
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Research Institution | Chiba University of Commerce |
Principal Investigator |
趙 軍 千葉商科大学, 商経学部, 教授 (30301831)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐野 実 国士舘大学, 21世紀アジア学部, 講師 (10880487)
金山 泰志 同朋大学, 文学部, 講師(移行) (40827482)
高綱 博文 日本大学, 通信教育部, 教授 (90154799)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 中村弥六 / 布引丸事件 / アジア主義 / グローカル / 高遠町 / フィリピン独立運動 / 孫文 / ポンセ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究プロジェクトの初年度にあたる令和3(2021)年度では、予定されていた研究活動の一部を新型コロナウイルスパンデミックの影響で中止せざるを得なかった。(1)資料調査と現地調査については海外、国内の一部地域への出張の中止。(2)海外研究活動の参加と海外研究者との直接的学術交流の中止。(3)シンポジウムとワークショップの開催の中止などである。 しかし、感染予防対策として参加人数を絞り、感染状況が落ち着いた12月10日、11日という日程に予定を合わせることができたため伊那市高遠町への史料調査を実現させることができた。また、金沢への史料調査については各方面への電話と手紙、メール等で史料の現存状況などを調査し現地訪問への下準備を完了させた。(1)現地調査→中村彌六の出身地である伊那市高遠町にある藩校進徳館、中村が100年前に植林した進徳の森と中村の墓石、中村の旧居跡、伊澤修二旧居等の調査(参加者:趙軍・佐野・円谷)(2)資料調査→伊那市創造館中村家史料、伊那市高遠町歴史博物館中村彌六関係史料、伊那市高遠町図書館郷土史料等の調査(参加者:趙軍・佐野・円谷)(3)資料の収集と分析・批判→(参加者:趙軍・佐野・円谷)(4)研究集会→中村彌六研究会の例会を令和3年3月20日・4月24日・5月29日・7月30日・10月22日・令和4年2月22日に行う。(参加者:趙軍・高綱・金山・佐野・片倉・福澤・木村・円谷)(5)研究成果の公表と社会への還元→上記例会での発表者は片倉・金山・円谷・趙軍・佐野・木村。 上述した研究活動によって、やや遅れている部分もあるが、おおむね順調な展開を見せており、次年度目以降の研究活動の更なる進展に学術的資源の面においても、研究組織の面においてもよい基礎を築くことができたと思われる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究プロジェクトにとって、コロナ禍によって受けた最大の影響は予定された海外への現地調査と資料調査である。フィリピンや中国本土、台湾への現地調査と資料調査はいずれも実施することができなくなり、限られた収集手段で原文の歴史的文献の収集と解読、メールやオンラインの形での学術交流を維持してきたが、その成果はやはり一部の分野と時期に限られたものが多く、海外への現地調査と資料調査の再開が可能になる時期、速やかに実施したい。
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Strategy for Future Research Activity |
①コロナ禍による影響は、海外と国内を問わず地域的にも時間的にも流動性を呈している状況を鑑み、研究プロジェクトの実施内容と実施順番を状況によって適宜に調整していきたい。 ②コロナ禍の国際的鎮静化に従い、海外への現地調査と資料調査を早い時期に実施したい(対象国の調整、調査対象との事前の打診・打ち合わせを綿密に準備しておく)。 ③コロナ禍の国際的鎮静化に従い、海外の国際シンポジウムへの参加と国内を会場とするシンポジウムやワークショップを開催したい。その際、海外の研究者の招へいも場合によって視野に入れたい。 ④研究の途中段階からもホームページによる情報発信と基礎資料・研究成果の公開に力を入れておく。 ⑤研究視野を当初の構想より拡大していきたい。時代的・地域的・社会的背景への検討を加え、周辺人物の研究にも注意を払いたい。
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Causes of Carryover |
主に予定された海外への現地調査と資料調査などの費用は、コロナ禍の影響によって次年度での使用に繰り下げたためである。今後、コロナ禍の沈静化にしたがい、海外への現地調査と資料調査を速やかに実施したい。調査先の目的地に関して、外務省の海外渡航安全情報の指導と各所属研究期間の規則に従って選定し、適宜に実施する予定である。
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Remarks |
「中村弥六研究会」のホームページ(研究成果の公表と情報発信)
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Research Products
(13 results)