2021 Fiscal Year Research-status Report
日本産地衣類の総合的なデータベースの整備とウェブ公開
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21K01006
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| Research Institution | Natural History Museum and Institute, Chiba |
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Principal Investigator |
原田 浩 千葉県立中央博物館, その他部局等, 研究員(移行) (60250148)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原 光二郎 秋田県立大学, 生物資源科学部, 准教授 (10325938)
坂田 歩美 千葉県立中央博物館, その他部局等, 研究員(移行) (40597324)
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| Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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| Keywords | 地衣類 / 図鑑 / 博物館 / 標本 / DNAバーコーディング / LC/MS / 地衣成分 / データベース |
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| Outline of Annual Research Achievements |
日本産地衣類に関して，証拠標本を千葉県立中央博物館で保管しつつ，ウェブ図鑑，地衣成分（化学成分），DNAの３つからなる総合的なデータベースを整備することを目的として本研究を実施している．
千葉県と栃木県で野外調査を実施し新規に地衣類標本（千葉県立中央博物館で保管）を収集した約200点について，画像を取得し，化学成分分析（予備実験としてTLC，本実験としてLC/MS）を進めデータの解析を進めているところである．更に抽出後の残渣（地衣類断片）からDNAの抽出を進め，次世代シーケンサーでの解析の準備を進めた．
上によって取得した画像，並びに千葉県立中央博物館に収蔵されている標本に基づき取得した画像（あるいは研究代表者らが所有している画像）を編集し，既に研究代表者が制作し公表したデータも活用して，約400種からなるウェブコンテンツ「日本の地衣類（ウェブ図鑑）」（仮題）を試作した．それぞれの種のページは，（１）生態写真，（２）実体顕微鏡下あるいは撮影装置下におけるマクロ写真，（３）形態等の特徴を示す記載，の3つの要素からなる（3つが揃っていないものもある）．
地衣成分（化学成分）のデータベースについては，公開するためのウェブコンテンツのたたき台となる試行版を制作した．
日本産地衣類のウェブ図鑑を充実させるため，種多様性に関して新知見（新種，日本新産を含む）を論文としてまとめ投稿した．他研究によるが本件に貢献可能な論文4報が出版され，本研究による論文4報が印刷中である．
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
夏に緊急事態宣言が発出されたため当初予定していた栃木県での調査が遅れ，担当者の他業務の繁忙期にずれ込んだため．
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| Strategy for Future Research Activity |
令和4年度は，野外調査を継続し，新規に標本を収集するとともに画像を取得し，約200点について化学分析とDNA分析に着手する予定．
ウェブ図鑑の整備をさらに進め，4年度中にいったん公開することを目指す．化学分析の結果は，学術誌に公表するとともに，ウェブコンテンツとしてまとめる予定である．DNA塩基配列については，データが得られた後に，既に公開している「日本産地衣類のDNAバーコーディングのためのデータベース」にデータを加え整備を進める．これらの3つのウェブコンテンツを公開した時点で，相互リンクした形にまとめていく予定である．
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| Causes of Carryover |
当初計画に計上していた成果発表の出張は，当該学会がオンライン開催となったため，旅費は不要となった．また，コロナ禍における緊急事態宣言発出のため，野外調査時期を後ろにずらす必要が生じ，これによって出張人員2名を1名に減じた（1名の他業務の繁忙期にかかったため）．次年度以降に当初計画より旅費を大幅増額する計画は立てられないため，DNA実験を充実させるための物品費に使用したが，それでも残額を生じた．
この残額は，主にDNA実験の充実のため物品費（主に消耗品を予定）にあて，データベース掲載種数の増加に努める予定である．
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