2021 Fiscal Year Research-status Report
Machine learning and GIS for detecting households with rooftop solar panels and analysis of introduction factors
Project/Area Number |
21K01023
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Research Institution | Chubu University |
Principal Investigator |
安本 晋也 中部大学, 中部高等学術研究所, 講師 (60725563)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | GIS(地理情報システム) / 機械学習 / 太陽光パネル / 再生可能エネルギー / 防災 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、機械学習とGIS(地理情報システム)を用いて、家庭部門の屋根上太陽光パネルを識別し、かつその太陽光パネルが導入された要因を分析することを目指している。これにより、地域レベルから世帯レベルまでの包括的な要因のうち、いずれが太陽光パネル導入の要因となるのかを明らかにする。そして今後の家庭部門における太陽光パネル導入の促進に向けてより効果的な施策の検討を行う。2021年度においては、春日井市を対象に機械学習の一手法である画像認識技術(畳み込みニューラルネットワーク等)と、GISを用いて空中写真から太陽光パネルを識別した。具体的なプロセスとしては、まず空中写真と株式会社ゼンリンの住宅地図データを元に、専門企業に委託しアノテーションを行い、教師データを蓄積した。次にそれを用いて研究対象地域内の全ての家屋を対象に画像認識による屋根上太陽光パネルの識別を行った。その精度は約90%であった。これらの分析により、画像認識技術を用いれば屋根上太陽光パネルの識別を高い精度で効率的に行うことが可能となることが示された。またGISによる地域レベルの特徴を示すデータの収集も行い、屋根上太陽光パネルの空間的分布との関連性を調査する基礎的な分析を進めた。その結果、災害リスクや地域レベルの貧困度等は家庭部門の屋根上太陽光パネルの分布とは関連性がないことが示され、今後の課題でもある郵送質問紙調査を用いた世帯レベルの導入要因の分析を検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
春日井市を対象に空中写真を入手し、教師データの蓄積を通じて画像認識を用いた屋根上太陽光パネルの識別を行った。これにより、高い精度と効率性で屋根上太陽光パネルを識別できることが示された上、地域レベルの屋根上太陽光パネル導入要因の分析が可能となった。さらに、今後のさらなるGISを用いた分析等に必要なデータも入手し始めている。全体として、本研究の進捗状況はおおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
春日井市を対象に機械学習による画像認識技術を通じて、屋根上太陽光パネルの識別を完了した。このデータを用いて、今後も続けて地域レベルの太陽光パネル導入要因の分析を行う。今後に予定されている、世帯レベルでの屋根上太陽光パネル導入要因を分析するための郵送質問紙調査の実施にあたっては、COVID-19の流行が未だに続いているため、実施の時期や方法について慎重に検討する。
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Causes of Carryover |
初年度に実施した、画像認識を行うために必要な教師データの作成が当初の計画より低い予算で実行できたため。
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