2021 Fiscal Year Research-status Report
若年墨米移民のメキシコ観と「経済娯楽型社会空間」に関する学際的研究
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21K01066
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Research Institution | Komazawa Women's University |
Principal Investigator |
牧野 冬生 駒沢女子大学, その他部局等, 準研究員 (50434387)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 墨米移民 / 可視的空間 / 経済・娯楽的紐帯 / 想像的伝統 / 創作的伝統 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の初年度にあたる2021年度における研究実績は、以下の通りである。2021年度は、研究の初年度として、墨米移民(経済・娯楽的紐帯)に関わるフィールドワークを実施予定であったが、2020年2月より世界的に蔓延したコロナウイルスの影響が引き続き2021年度にも大きな影響を与えており、残念ながら全ての渡航について断念せざるを得なかった。そのため、2021年度に関しては、フィールド調査ができず、関連する文献の読み込みと整理を実施した。また、メキシコの研究機関における研究協力者とZOOMによる打ち合わせも実施した。各課題に関する具体的な研究実績は、以下の通りである。 1)「宗教行事を軸にした社会空間のシンボル性の脆弱化と経済・娯楽的紐帯の台頭のプロセス」においては、メキシコから米国の移民に関する文献の中で、どういった社会空間が研究の対象とされているのかについて整理した。宗教空間だけでなく、商業空間に関する調査についても把握できた。 2)「再解釈されたメキシコ観の「可視的空間への表出・あふれだし」の混在性と実態」においては、実際のフィールドワークによる現地の確認ができないため、墨米移民の生活空間について言及している文献を整理した。 3)「若年墨米移民が故郷と共同で構築する「経済・娯楽型社会空間」の理論的枠組みの提示」については、上記の文献調査から理論化に向けた課題を確認できた。 本研究の目的は、現在的な側面を踏まえた長期の社会空間・生活空間の変容を捉え、若年墨米移民が故郷と共同で構築する「経済・娯楽型社会空間」の理論的な枠組みを提示することにある。こうした研究目的を精査しながら、本年度は資料調査を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2021年度の各課題における進捗状況は、以下の通りである。2021年度はコロナウイルスの影響で、墨米移民(経済・娯楽的紐帯)に関わるフィールドワークを実施できなかった。そのため、現地の実際の状況を参与観察により調査することが難しい状況であった。よって、今後の調査に備えて、若年墨米移民に関する文献調査が主となった。 1)「宗教行事を軸にした社会空間のシンボル性の脆弱化と経済・娯楽的紐帯の台頭のプロセス」においては、いくつかの論文から経済的な繋がりを軸にした移民実態を確認した。 2)「再解釈されたメキシコ観の「可視的空間への表出・あふれだし」の混在性と実態」においては、今後のフィールドワークに備えて、メキシカンスタイルの建築装飾要素について確認した。 3)「若年墨米移民が故郷と共同で構築する「経済・娯楽型社会空間」の理論的枠組みの提示」については、SNSなどを利用した新しい社会空間の構築についても調査する必要性を確認した。
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Strategy for Future Research Activity |
研究期間の2年目にあたる2022年度に向けては、昨年度に調査した文献を整理した上で、必要となるインタビューをZoomなどによって実施することを予定している。可能であれば、実際に米国やメキシコにおけるフィールドワークを実施したいと考えている。コロナウイルスの現状を踏まえて、できることから取り組んでいきたい。また、現地の研究機関と連携することで、研究を効果的に進めていくことを目指す。
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Causes of Carryover |
(理由)本研究における2021年度の旅費に関しては、コロナウイルスの影響により予定したフィールドワークが全てできなくなったことが理由である。また謝金に関しても同様に、現地(メキシコ・米国)での共同研究者への支払いがなくなったため、次年度使用額が生じている。 (使用計画)2022年度の使用計画としては、フィールドワークが可能であれば旅費・謝金を予定している。また、本研究に関連する資料の購入と研究成果の公表に伴う翻訳校正の費用などを予定している。
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