2023 Fiscal Year Annual Research Report
日中韓の民俗学の知的布置に関する基礎的研究―民俗学教育における教科書分析を中心に
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21K01092
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| Research Institution | Fukuoka University |
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Principal Investigator |
田村 和彦 福岡大学, 人文学部, 教授 (60412566)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
周 星 神奈川大学, 国際日本学部, 教授 (00329591)
金 広植 東京学芸大学, 教育学部, 研究員 (20768080)
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| Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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| Keywords | 民俗学 / 文化人類学 / 東アジア研究 / 日本研究 / 中国研究 / 韓国研究 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本年は、昨年度までに収集した高等教育機関における民俗学の教科書およびそれに類するテキスト、概説書の分析に力点を置いた研究をおこなった。
具体的には、日本についてはシラバス分析の結果選択した主要となる教科書の校正と記述の強弱を検討した。その結果として、フィールドワークや地域学の側面が強調される一方、一部の記述、とくに学史と海外の民俗学の状況の解説に記述が薄いことを確認した。
中国については1930年代からの民俗学教科書、概論を収集してきたが、収集したテキストのうち、現在使用されている22のテキストを選択し、今回の研究テーマを踏まえた8つの項目から分析し、各教科書の内容の特色を検討した。また、学問領域形成の基礎作業をおこなった報告書を検討し、大学院入試の二次試験で指定された基礎文献としての教科書の記述を分析した。その結果、隣接領域との関係性がより明確となった。
韓国については、オンライン書店の売り上げ、実践民俗学会会員へのアンケートを通じて、教科書に類するテキスト、概説書の流通および実際に使用される教科書の同行を把握し、加えて『比較民俗學』誌上での特集を踏まえて、韓国における民俗学教育の状況と教科書の関係を明らかにした。
この成果の一部は、すでに各種学会、研究会で個別に報告してきたが、最終年度である本年には比較民俗研究会で本研究チーム全体の発表をおこなった。この口頭発表をもとに、全体の成果については、比較民俗研究会『比較民俗研究』にて特集として論文発表する予定である。
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