2021 Fiscal Year Research-status Report
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21K01111
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
佐藤 団 京都大学, 法学研究科, 准教授 (30612387)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | ザクセン=マクデブルク法 / 中・東欧法史 / マクデブルク法 / 中世都市法 / 法の継受 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、基礎的な作業として、研究史について検討した。本研究において重要なテーマのひとつであるザクセン=マクデブルク法についての研究は、第二次大戦中に国家レベルで振興された過去がある。この時期の法史学界の動向について検討を行った。この時期の主にドイツを中心として営まれていた法史学の方法論について検討を進める中で、こうした動きが実は当時の日本における西洋法制史学の動向にも一定の影響を与えていたことが分かり、その点について検討する論文を公にした。 本研究では地域的な枠組みとして中・東欧を視野に入れている。この地域の中で法がどのように広まっていったのかという問題は、法の継受(とりわけドイツ法の継受)という問題ともかかわってくるし、その背景にはさらに地域を分断する線引きとしての「国境」という枠組みについても考察することが有用と考えた。これに資するものとして法の継受や伝播といった概念について歴史的な視点から文献を整理し、また国境や人・文化の移動についても検討を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究においては、東・中欧地域における文献の調査や文書館史料の調査が大きな意味を持っているが、新型コロナウィルス感染症との関係で海外渡航を伴う調査は断念せざるを得なかった。このため当初予定していた計画を後ろ倒しせざるを得なくなったため。
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Strategy for Future Research Activity |
さしあたり、法の継受、とりわけ前近代の中・東欧地域におけるドイツ法のそれについてはさらに検討・整理を進めていく予定である。 そのうえで、具体的にマクデブルク法とザクセンシュピーゲルが、ローマ法や教会法といった学識法の影響を受けつつ、どのように各地で変容しつつ伝播していったのかについて、検討を加えていく予定である。
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Causes of Carryover |
当初予定していた海外での調査が不可能となったため。これについては今年度以降に実施可能かどうか状況を見極めていく予定である。
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