2021 Fiscal Year Research-status Report
Prevention of Environmental Harm related to Armed Conflict: Actual Proof of the"Due Diligence" Obligation of Belligerent Powers, Companies and their Jurisdictional States
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21K01172
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Research Institution | Osaka Gakuin University |
Principal Investigator |
繁田 泰宏 大阪学院大学, 法学部, 教授 (40298790)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
保井 健呉 同志社大学, 法学部, 助教 (00844383)
鳥谷部 壌 摂南大学, 法学部, 講師 (40823802)
阿部 紀恵 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 助教 (30910856)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 相当の注意 / 国際環境法 / 国際人道法 / 武力紛争法 / 防止義務 / 予防原則 / 予防措置をとる義務 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、6月26日(土)と8月17日(火)の2度、研究会を開催した。 6月26日の研究会では、Marco Longobardo, "The Relevance of the Concept of Due Diligence for International Humanitarian Law", Wisconsin International Law Journal, Vol. 37, No. 1 (2029), pp. 44-87の読書会を行った。本文献は、国際人道法に対する「相当の注意」概念の関連性を論じたもので、本科研研究テーマに関する先行研究として必読のものであった。本読書会により、本テーマに関する先行研究の現状把握と問題点の解明がなされ得たと考える。 8月17日の研究会では、Anne Peters, Heike Krieger and Leonhard Kreuzer, "Due Diligence: the Risky Risk Management Tool in International Law", Cambridge International Law Journal, Vol. 9 No. 2 (2020), pp. 121-136の読書会を行った。本文献は、国際法一般に対する「相当の注意」概念の意義を論じたものであり、「相当の注意」概念に関する本質的理解を得るために重要なものであった。本読書会を通じて、国際人道法を超えたより広い視野から「相当の注意」概念を分析する能力を涵養し得たものと考える。 その他、同志社大学大学院博士課程の濵田氏にお願いして、本テーマに関連する文献のリストアップ作業を継続的に行ってもらっている。また、神戸大学助教の阿部氏に、本テーマに関する情報交換のためのファイルの作成・管理をお願いしている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初は、2022年1月に3回目の研究会を開催し、各自の担当分野での「相当の注意」概念に関する先行研究の紹介や自身の研究発表を行う予定であったが、新型コロナの感染状況の悪化により、同年5月に延期となったため。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年の5月と9月に、各自が自分の担当分野での「相当の注意」概念に関する先行研究の紹介や自身の研究発表を行い、2023年始めには、各自が自身の研究の一応の完成物を報告することができるようにする。
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Causes of Carryover |
本年度は、鳥谷部と保井の使い残しはほとんどなかったが、繁田5万円余り、阿部20万円全額の使い残しが発生した。繁田については、物品費の購入が2022年3月でクレジットカードの引き落としが同年4月以降にずれこんだため、翌年度の会計処理となったものがあったことが影響している。また阿部については、科研費が実際に使えるようになったのが2021年7月で、その後、京都大学から神戸大学への異動手続のため、2022年の年明け以降は全く使えなかったことが影響している。残金は、翌年度に書籍購入等で使用する予定である。
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