2022 Fiscal Year Research-status Report
Study to support enacting laws about euthanasia and death with dignity
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21K01205
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
城 祐一郎 昭和大学, 医学部, 教授 (20838792)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 如乃 昭和大学, 医学部, 講師 (40828307)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 安楽死 / 尊厳死 |
Outline of Annual Research Achievements |
新型コロナウイルス感染症蔓延のため,国内及び国外での実地調査は,いずれも相手方の都合として実施できなかったことから,参考文献等を基にして,学会発表や,雑誌への論文投稿を行った。具体的には,2022年10月9日に群馬大学で開催された日本医学哲学倫理学会で,「リビング・ウィルの法的位置付け」という表題で発表をした。当該学会発表において,尊厳死における患者の意思決定権の在り方として,リビング・ウィルが重要な位置を占めることから,それが民事法的にどのような効果をもつのか,それが公法的な影響力を持ち得るのか,さらに,刑事法的にも効力を持ち得ないかという幅広い観点からの検討を重ねて導き出した結論として,現在の我が国における種々の法制度下においても,その有効性,重要性は,法的に十分に価値を持ち得るものという趣旨の内容で発表を行ったものである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本件は,実地調査を軸としているため,国内及び国外において,実際に,患者を含めた医療関係者と面接をする必要があるところ,そもそも国外は渡航規制があった上,それが緩和されても相手方医療関係者が我が国からの渡航に対して不安感を持っており,そのため来訪することが困難であったこと,また,国内における病院での患者に対するインタビュー調査についても,病院側が難色を示しており,実施することができなかった。今後,新型コロナウイルス感染症が5類に移行した後は,そのような対応も緩和されることが期待されるため,次年度は調査を実施できると思われるものの,次年度中に終了するとは思えないことから,次々年度への延長も不可避と思料される。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は,国内における昭和大学関連病院での患者に対するインタビュー調査を実施する予定である。また,国外においては,オーストリア,台湾及び韓国で,新たな臨死介助制度ができたようであることから,それら諸国を始め,オランダ,スイス等に訪れて,安楽死・尊厳死の実態を調査したい。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の蔓延のため,海外での調査先が来訪へ抵抗感を持ったことなどから,海外への出張が著しく困難になり,そのための次年度使用額を当該年度に該当する補助金と合わせて,オランダ,オーストリア,韓国等での現地調査に使用する予定である。
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