2021 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
21K01260
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Research Institution | Yokohama College of Commerce |
Principal Investigator |
亀井 隆太 横浜商科大学, 商学部, 准教授 (70706910)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 弁済による代位 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度はドイツの現行法の研究および日本法の研究を主に行った。 ドイツ法の研究に関しては、研究代表者のこれまでの研究成果を踏まえつつ、ドイツ民法典の保証について研究を深めた。ドイツにおける保証は日本のそれと類似しているといえる。ドイツ法において、保証人は保証契約により、第三者の債権者に対し第三者の債務の履行について保証する義務を負う。保証人のすべての財産が責任の対象である。主債務者は保証契約に関与しないのが通例である附従性が認められており、主債務の発生、存在、および範囲に依存する。また、保証人の責任に関しての補充性が認められている。保証人の給付による主債務の消滅の効果は生じない。主債務は法定移転の方法で保証人に移転する(BGB774条1項)。場合によっては、法定移転が生じない場合がある(債権の譲渡禁止にあたる場合)。保証人の求償権は、委任契約(BGB 662条)、有償事務処理契約(BGB 675条)、事務管理(BGB 677条)等に基礎を置く(以上につき、Dieckmann,Der Derivativregress des Buergen gegen den Hauptschuldner im englischen und deutschen Recht,2003およびHawellek, Die persoenliche Surrogation,2010等の文献を参照)。 日本法については研究代表者のこれまでの研究成果を踏まえつつ、判例法理を検討した。また、有力学説、民法制定当時の文献も参照し、民法(債権法)改正過程における議論を改めて検討した。 比較法的分析で得られた知見を基礎にして、弁済による代位制度のあり方について考察した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究代表者のこれまでの研究成果を踏まえつつ順調に進展している。2021年度において予定していた海外出張(文献の調査)は諸事情より実施を控えた。しかし、現時点における研究の進捗の問題としては、現在ある文献のみで研究を推進することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後とも、2021年度の研究を踏まえ、ドイツ法、日本法の研究を行う。2022年度は、イギリス法や各国法の状況を主に研究する。 2021年度に予定していた文献調査のための海外出張は実施できなかった。現在のところ、進捗に問題はないが、海外の文献の調査に関しては、さしあたり国内にあるものに限定して研究を進めることとし、世界の情勢の変化に応じて海外出張を行うかどうか随時検討する。
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Causes of Carryover |
次年度は、比較的多くの文献の購入や海外出張等を予定しており、2021年度出費を控えた部分から支出する。
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