2023 Fiscal Year Annual Research Report
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21K01315
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Research Institution | 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群) |
Principal Investigator |
有賀 誠 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群), 人文社会科学群, 教授 (90531765)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松元 雅和 日本大学, 法学部, 教授 (00528929)
伊藤 恭彦 名古屋市立大学, 大学院人間文化研究科, 教授 (30223192)
上原 賢司 藤女子大学, 文学部, 准教授 (40826179)
施 光恒 九州大学, 比較社会文化研究院, 教授 (70372753)
田上 孝一 立正大学, 人文科学研究所, 研究員 (70646603)
松井 暁 専修大学, 経済学部, 教授 (90238931)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | コスモポリタニズム / 普遍主義 / 特殊主義 / グローバリゼーション / 人新世 / リベラリズム / コミュニタリアニズム |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度は、研究期間全体の集大成となる論文集を作成し、期間内に出版まで漕ぎ着けることに、研究チームとして全力を傾注する年度となった。 論文集の作成に当たっては、研究分担者に加えて、研究テーマにかかわる研究実績のある研究協力者をリストアップすることから始めた。その後、論文集の大まかなパート構成と照らし合わせつつ、寄稿を依頼する研究協力者を選定した。こうしたプロセスを経て、最終的に、「グローバル化の中の普遍主義」、「西洋/反西洋の思想と普遍主義」、「東洋・日本の思想と普遍主義」、「ポストモダン以降の政治と法における普遍主義」という四つのパートを持ち、十二の論文を収録した『普遍主義の可能性/不可能性』という表題の論文集の構想が出来上がった。 論文集の狙いは、以下の通りである。「文化や言語、人種や性の多様性・特殊性が尊重されるべきグローバル世界の中で、いま「普遍主義」はどのように可能なのか。西洋中心主義的・植民地主義的な価値の押しつけではなく、排他的なナショナリズムによる反西洋・反合理主義でもなく、新自由主義に回収されてしまうポストモダンでもない、真に平等なコスモポリタニズムの可能性を問う共同研究論集」。 同書は、結果的に、科研費の研究テーマとして掲げた「コスモポリタニズム」をさらに抽象化し、「普遍主義」を表題に掲げるものとなったが、それは、現代的なコスモポリタニズムを構想するためには、それを普遍主義の再検討というコンテクストに置き直すことが不可欠だと考えたためである。 各章を構成する論文の構想を、逐次、対面での研究会で報告した上で、各人が執筆にあたり、同書は、二〇二四年二月に、法政大学出版局より『普遍主義の可能性/不可能性』という題で出版された。
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Research Products
(11 results)