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2021 Fiscal Year Research-status Report

広報情報とリスク/クライシスコミュニケーション:日韓の過程分析とコンテンツ比較

Research Project

Project/Area Number 21K01320
Research InstitutionNagoya University

Principal Investigator

山本 竜大  名古屋大学, 情報学研究科, 教授 (80632827)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 市川 顕  東洋大学, 国際学部, 教授 (80644864)
Project Period (FY) 2021-04-01 – 2024-03-31
Keywords広報 / リスクコミュニケーション / クライシスコミュニケーション
Outline of Annual Research Achievements

研究上の問い(RQ)は、「COVID-19が流行するなかで、地方自治体は何をアピールしたか」である。1500を超える自治体広報や地方紙のデータベースを網羅することが難しいため、本研究は、マスメディアである全国紙上でどのような事柄、イベントが報知されていたかを理解することによって、先のRQにアプローチしたい。
対象記事は「コロナ・自治体・広報」を含む記事とした。データ収集の対象期間は2020年1月から2022年3月とした。結果、約1100記事が収集された。各紙の版を参考に(朝夕刊で)分類したところ、毎日新聞以外では、地方版の朝刊の多さが確認された(p < 0.01)。
4紙間の出現状況をPearsonの相関係数で確認すると、日経と読売の相関係数の値が相対的に低いものの(r = 0.48, p = 0.011)、その他の組み合わせでは、0.6以上(p < 0.001)であった。このことから、月ごとに見る記事の出現状況が無関係とはいえない状況が把握された。各紙の出稿数を用いて、Kruskal-Wallis検定を実施したところ、有意な差が検出された(chi-squared = 25.098, df = 3, p-value = 1.473e-05)。多重比較から、総数で圧倒する朝日新聞と他紙の間に有意差はなく、むしろ読売新聞と日本経済新聞、毎日新聞には有意差が確認された。ここから、朝日新聞の報道には、着眼点の変更があった可能性がうかがわれる。
さらに、主要な内容を理解するために、形態素解析、共起分析の結果、4紙合わせて浮かび上がった点は、自治体広報は、一部の自治体を除くと国の施策やITに対応しながら、コロナ、移住、税制、子育てなど多方面にわたる政策、情報提供取り組んでいる様子が紙面を通じて報じられることである。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

上述のように、コロナに振り回される環境に加え、想定する個別調査地との往来による準備コストを踏まえると、非常に調査などが行いづらい状況にあった。広報内容も、日々のコロナ状況への対応を報じる内容に偏るように見えるため、本研究で取り組む政策のエコシステムの循環事例を深く聞き取り調査をすることも困難であった。比較研究についても、効率性や準備を進められづらく、連携する研究者との話は机上の議論にとどまってことになった。さらに、適切な質問項目作成にカギとなるパイロット調査に準じるような活動にも、移動制限をかけられる状況下では、研究の推進には限界があった。

Strategy for Future Research Activity

外部環境に依存する部分はあるが、当初予定している研究内容を達成できるように、準備を進めたい。比較研究については、(幸いにして諸環境の変化により)韓国との定期航空便が再開される見通しであるから、現地調査もしやすくなっている。そのため、リモートに加え、研究協力者の状況を踏まえて、課題の内容を具体的につめていきたい。国内調査についても、早急に事例となる自治体との交渉を進め、課題へのアプローチを活発化したい。

Causes of Carryover

別途記述したように、コロナにより調査環境を整備が困難であった状況であった。そのため、各種(面談)調査による段取りが進められなかった。そのため、基本的な方針にそくして、今後の方向付けを(再)検討して、課題推進に関する支出(計画)を実施していく。

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Published: 2022-12-28  

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