2021 Fiscal Year Research-status Report
Preferences of Japanese and European citizens regarding trade policy: Survey Experiment Study in Japan, Italy, and Germany
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21K01371
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
藤田 泰昌 長崎大学, 経済学部, 准教授 (40584694)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 貿易政策 / 世論 / 新型コロナウィルス |
Outline of Annual Research Achievements |
貿易政策に対する日欧世論に、新型コロナウィルス感染症の大流行がどのような影響を与えたのか。この問いを明らかにするという本研究の目的に向けて、2021年度に行ったことは、大きく分けて3つある。 まず、2022年度に日欧で実施予定のサーベイ実験に向けた準備を進めた。当初の計画通り、イタリアの研究協力者と打合せを重ねて、調査票の設計を進めた。その過程で、特に2021年度終盤に、調査の内容と時期について再検討を余儀なくされる事態が生じた。当初想定していた以上に新型コロナの影響が長引いていること、および2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻である。これらが人々の考えに与える影響は非常に大きいと思われるため、調査の内容および実施時期の変更について、打合せ・検討を重ねた。 次に、調査設計への準備も兼ねて、新型コロナの影響に関する先行研究を渉猟した。旗下終結効果や支持政党、新型コロナ感染リスクに対する態度などが人々の考えを左右することに着目した研究が散見された。 さらに、貿易以外の政策に対する人々の意見に、新型コロナがどのような影響を与えているのかについて、分析を行った。新型コロナへの対応として政府が行った政策群(移動の制限や経済補償など)について、ひいては国家の役割について、人々はどのように考えているのだろうか。この問題についての2021年に日本で実施された調査のデータを分析して、共著論文にまとめた。当該論文は、査読付きの英文編著本に投稿した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナの影響が長引いていること、および2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻が、調査・研究結果に大きな影響を与えることが想定される。そのため、本研究課題を予定よりも遅らせて進めることとした。
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Strategy for Future Research Activity |
国際情勢の変化を踏まえて調査内容の再検討を行いつつ、調査実施に向けて準備を進める。実施時期については慎重に見極める。調査を実施次第、学会報告や論文執筆を進めていく。
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Causes of Carryover |
新型コロナなどの情勢で、調査実施時期を遅らせることになった関係で、調査票の翻訳費用を使用せず、次年度使用額が生じた。2022年度に調査を実施するため、その際の調査票翻訳のための費用に使用する計画である。
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