2021 Fiscal Year Research-status Report
Contemporary Significance of Ricardian Trade Theory
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21K01417
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
服部 茂幸 同志社大学, 商学部, 教授 (60258192)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塩澤 由典 大阪市立大学, 大学院経済学研究科, 名誉教授 (00109076)
岡 敏弘 京都大学, 公共政策連携研究部, 教授 (00231209)
田淵 太一 同志社大学, 商学部, 教授 (50242136)
平野 嘉孝 富山県立大学, 工学部, 教授 (80305482)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | リカード貿易理論 / 国際価値論 / グローバル・バリュー・チェーン / スラッファ |
Outline of Annual Research Achievements |
服部は『グローバル金融資本主義の危機-混迷の世界と経済学』の原稿を執筆した。そのの中では、アメリカと一部のヨーロッパのバブルが、グローバル・インバランスを拡大した原因であることを示した。これはバーナンキなどが言う世界的貯蓄過剰説が因果関係を逆転させていることを示すものである。またユーロ危機の原因が国際収支の危機であると同時に、危機が収束したのが、経常収支の(ほぼ)黒字化であることを突き止めた。 塩沢は、A new framework for analyzing technological change, 2020 の第5節Choice of producion techniques in international trade situation においてグローバル・バリュー・チェーンを貿易論として研究する基本枠組みを提案した。現在、その枠組みによって、理論的・実証的研究をすすめる準備をしている。その一環として2021の論文を執筆した。 岡は2021年の論文で、ケインズの投資決定論が内部矛盾なく展開されており、それを基に、流動性選好説と内生的貨幣供給とを矛盾なく接合できることを示したものである。 平野は、スラッファ価格理論(以下、正常価格)における数量調整と価格調整の分離という特性を明確にするため、存続可能性概念(viability)に注目し研究を進めている。2021年の論文では、「技術係数行列」の最大固有値が保存される範囲内までの「技術係数行列」の変化(数量変化)と正常価格の一定性は両立する、ことを論文と研究報告では数値例を掲げて例示している。 田淵は国際価値論への続く経済学史の流れについて、2021年に2本の論文を執筆した。1本はリカードからヘクシャーオリーンへと向かう貿易論を批判的に件するもので、もう一本はシーニアの貨幣論を国際価値論の関係づけるものである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究実績の概要で示したように、各自が分担した研究をそれぞれ進めている。ただし、コロナウイルスが流行しているため、対面での研究会ができなかった。Zoomを使った研究会も例年に比べて少なくなった。その他は順調に進んでいるが、この点だけは、計画よりも遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画書では、3つの柱を立てた。それは、1)リカードから新古典派までの貿易論の再検討(服部、田淵)、2)リカード価格理論の「現代化」とその実証(服部、塩澤、平野)、3)貿易下の失業理論の再構築とその実証(服部、岡、平野)である。これは特に変更の必要はないので、言語も、予定通り、各自に割り当てた研究を進める。研究成果は英文にして、論文、著書などの形で公表する予定である。
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Causes of Carryover |
もともと研究費は少額であるが、コロナウイルスが流行したために、対面での研究会があまり開催できなかった。その結果、旅費および講師への旅費・謝礼が予定ほどは使えなかった。2022年度は例年の通りに研究会を開催し、研究費を執行する。
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Research Products
(8 results)