2021 Fiscal Year Research-status Report
医師のキャリア選択と医療機関のアウトカム:医師・医療機関マッチデータ構築を通じて
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21K01428
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Research Institution | Kanagawa University of Human Services |
Principal Investigator |
川村 顕 神奈川県立保健福祉大学, ヘルスイノベーション研究科, 教授 (10422198)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
姜 哲敏 東京経済大学, 経済学部, 講師 (40818944)
野口 晴子 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (90329318)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 医師の労働供給 |
Outline of Annual Research Achievements |
団塊の世代が後期高齢者を迎える「2025年問題」に伴い,増大する需要に応えつつ持続性のある医療供給体制の再構築が喫緊の課題となっている.これに対処するため,行政当局は医療供給側に対し,生産要素(医師数やベッド数等)のコントロールを行ってきた.他方で,医師の就業選択は基本的には自由であるため,地域内での効率的医療サービス提供が実現できる保証がない.しかしこれまでは,医療提供体制の効率性についてエビデンスに基づいて議論されてこなかった.そこで本研究では,医師の労働市場におけるEmployer-Employee matched panel databaseを構築しつつ,①医局ネットワークの同定と医師のキャリア選択,②医師の診療科・立地選択,③医師の高齢化と労働市場からの退出,について分析を行う. 本研究課題の1年目である2021年度は,当初の予定通り,各省庁所管統計調査の二次利用申請を行った.具体的には,総務省からは国勢調査,就業構造基本調査,労働力調査など,厚生労働省からは医師・歯科医師・薬剤師調査,医療施設調査(静態・動態),病院報告,患者調査,社会医療行為別調査(統計),人口動態統計など,である.2022年5月末時点では未入手の状況が見込まれるが,現在までにデータベース構築のためのコーディング等を精緻化できたので,データ入手状況の問題を相殺できた. また,コーディングと並行して,先行研究の渉猟を行い,研究の文脈化を整理した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
データ申請が遅れたために入手までの時間がかかっているものの,当初スケジュールにおいてデータ入手までの時間に余裕を持たせていたため,大きな問題とはならない.また,データベース構築のためのプログラム精査に時間をかけられたことから,データ到着時期によるが,2年目(2022年度)の当初スケジュールを前倒しできる可能性がある.
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Strategy for Future Research Activity |
核となるデータは,医療施設調査と医師・歯科医師・薬剤師調査であり,これを用いてEmployer-Employee matched panel dataを作成する.これにより,1994年から2018年までのマッチデータが作成可能である.さらに,医師・歯科医師・薬剤師調査に就業構造基本調査や労働力調査の突合を試みる.データの突合と入力ミスの修正に4か月を想定している.このデータベース作成がすべての基盤であるため,その作成には慎重を期することとする.
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Causes of Carryover |
データ入手後にRAを雇用、また、RAの作業用PC等の購入を計画していたが、データ入手が次年度に持ち越されたため、これらの予算も持ち越すこととした。また、新型コロナの影響のために外国への出張が困難となったため、旅費の使用も次年度以降とした。 今年度は、延期されたこれらの費用を執行することとなる。
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