2022 Fiscal Year Research-status Report
期待インフレ率の区間データを用いたインフレ期待形成の異質性の動学分析
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21K01434
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Research Institution | Konan University |
Principal Investigator |
村澤 康友 甲南大学, 経済学部, 教授 (00314287)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | インフレ期待 / 区間データ / 非弁別閾 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題に関連する令和4年度の研究実績は,"hintreg : An R package for fitting a heterogeneous normal interval regression model to interval data with an indifference limen"と題する紀要掲載論文1本である. ある変数の変化(例えば物価水準の変化であるインフレ率)に関するアンケート調査では,回答の選択肢に「変わらない」が含まれることが多い.これは「変化が厳密に0」と解釈するよりは,「変化が感知できない範囲(非弁別閾)」と解釈する方が自然である.この種の質的変数を従属変数とする回帰分析は,これまで注目されておらず,分析のためのソフトウェアも筆者の知る限り存在しない.筆者は2022年7~8月の台湾の国立政治大学における在外研究中に,フリーソフトRで使用できるパッケージhintregを開発し,同年秋にgithub上で公開した.上記論文は同パッケージの使用法を解説した論文であり,在外研究の成果報告として所属学部の紀要に投稿したものである.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
令和3年9月から台湾の国立政治大学で1年間の在外研究を予定しており,受入研究者と相談してから本研究課題に本格的に取り組む計画であったが,台湾での新型コロナウィルス感染拡大のため令和4年6月まで渡航できなかった.渡航が可能になるまで国内研究に切り替えて待機していたが,国内での受入研究者の専門性を考慮して,本研究課題と異なる研究課題で国内研究の受入を申請しており,そちらの成果をまとめる必要があったため,在外研究期間を除いて令和4年度中は本研究課題に時間を割く余裕がなかった.
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Strategy for Future Research Activity |
開発したRパッケージhintregを用いてイングランド銀行のInflation Attitudes Surveyの個票データを分析する論文を早急に執筆し,本年度中に国内外の学会での報告を目指す.また多変量モデルにも適用できるようにhintregを拡張した新たなRパッケージの開発も検討する.
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Causes of Carryover |
在外研究中に必要な研究機器を購入する予定であったが,在外研究期間が2カ月に短縮されたため,新たな機器を現地で購入しなかった.また国際学会に参加する機会もなかった.今後は国際学会に参加する際の旅費として使用する予定である.
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Research Products
(1 results)