2021 Fiscal Year Research-status Report
New Wholesale Model and MFN Clauses of Dominant Retailers
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21K01484
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Research Institution | Setsunan University |
Principal Investigator |
柳川 隆 摂南大学, 経済学部, 教授 (60247616)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 最恵顧客条項 / 卸売モデル / 代理店モデル / 新卸売モデル / プラットフォーム |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は本研究課題の第1ステップとして、夏季に共著者(李月氏)を招聘して集中的に共同研究するとともに、メール等で意見交換をして、新卸売モデルの基本モデルの構築を行った。従来の卸売モデルや代理店モデルと比べてさらに流通業者(プラットフォーム)の市場支配力が強化された場合の取引において、市場価格や企業利潤、消費者厚生にもたらす影響について分析した。どのような場合に新卸売モデルが製造業者に自発的に受け入れられるかについても分析した。また新卸売モデルの効果を再販売価格維持行為と効果を比較した。以上について計算も完成し、論文もほぼ完成したので、まもなくジャーナルに投稿できるところまできた。また、新卸売モデルを用いて最恵顧客条項の分析を行うことについての基本方針を研究した。 また関係する研究業績として、李月氏と共著により特許保有者のライセンスに関する論文をManchester Schoolに投稿し、採択・公表された。また、法学と経済学の学際研究の英文書籍Econo-Legal Studiesを編共著でシュプリンガー社から刊行した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度は新卸売モデルの基本モデルを構築し、論文を完成させて投稿することを目標としていた。実際は基本モデルを構築し、論文をほぼ完成させるところまでこぎつけることができた。また次年度の研究の予定としていた新卸売モデルを用いた最恵顧客条項の研究の基本構想もできつつあるので、次年度は論文投稿と並行してモデル分析にスムーズに入っていける。以上より研究の進捗はおおむね順調に進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の予定に従って、2年目は、まずは第1段階の新卸売モデルの論文の投稿・採択を目指す。投稿後は、第2段階の新卸売モデルにおける最恵顧客条項のモデル分析を行う。以上を2年目までに終えて、3~4年目も当初の予定に沿って、上記のモデルに間接ネットワーク効果を導入した分析を行う予定である。
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Causes of Carryover |
本年度はコロナ禍のなかで中国に渡航して集中的に研究を行う機会を失した。これについて次年度に実施する予定である。また本年度には携帯用のパソコンを購入予定であったが、渡航を延期したこと、およびウィンドウズ11が搭載されたパソコンが発売されるのを待ったほうがいいと考えたことで購入を次年度に行うことにする。このようにして本年度分は次年度に使用する予定である。本年度分の旅費を繰り越すことにより、次年度分については海外旅費に余剰が見込まれるが、国内での新たな共同研究を構想していることがあり、そのための打ち合わせ旅費や調査旅費として使用する予定である。
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Research Products
(3 results)