2021 Fiscal Year Research-status Report
Employment and wage gap between male and female highly educated employees
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21K01549
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Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
武内 真美子 愛知学院大学, 経済学部, 教授 (80737742)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 多胎児の出産 / 教育ミスマッチ / 新卒女子学生の採用 / 高学歴者の賃金格差 / 高学歴者の雇用格差 / 出産ペナルティ |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度の主な研究成果は3点挙げられる。1点は多胎児を出産した女性の就業パフォーマンについて直近のパネルデータを用いて検証した。2点目は、高学歴者の教育ミスマッチ(Educational mismatch)について、先行研究のサーベイを行い、より詳細な実証分析を行った。3点目は、大企業を中心とした企業の採用プロセス、CSR、設備投資、研究開発費に関するデータを用いて新卒女子採用比率を需要側の要因から検証した。 本研究成果は、国内の既存研究に新たな知見を加えるものである。具体的には、これまでの既婚女性の出産に関わるパフォーマンスを検証した論文では、出産した子供の数やタイミングに注力してペナルティの計測が行われているが、多胎児等の検証を行った研究はほとんど見当たらない。また、高学歴者の教育ミスマッチに関しては、海外の膨大な研究成果の蓄積を鑑みれば、国内の研究では、一部の先進的な研究を除いて、未開拓の部分も多い。さらに、女性の活躍推進については、女性従業員の比率、女性管理職の比率等に重点を置いた研究が多く、新卒女子採用比率に着目した研究は少ない。本研究ではこのような点に着目して課題を設定し、実証分析をおこなった。本採択課題は、今年度が初年度のため、具体的な研究成果の発表は2022年度から実施する予定である。したがって、本年度の研究成果自体は、前年度からの研究課題(継続)から引き継いだものになり、一部は重複することになる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度であるため、具体的な研究成果の公表は次年度に行うが、研究自体は順調に進んでいると認識している。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度の研究成果を論文の寄稿もしくは査読付き雑誌への投稿、学会発表などで公表し、改訂する。
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Causes of Carryover |
国際学会への出張と研究補助者の雇用等に制約があるため、予定していた経費の一部を次年度に繰り越している。次年度の使用計画として、国民生活基礎調査の匿名データの申請に係る費用、国際学会への参加、データ入力のための研究補助者の雇用等を予定している。
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Research Products
(4 results)