2023 Fiscal Year Research-status Report
邦銀のドル調達問題に着眼したグローバル流動性の不安定性の解明
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21K01580
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
山本 周吾 立教大学, 経済学部, 准教授 (70593599)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 国際資本移動 / 過剰流動性 / ドル調達コスト |
Outline of Annual Research Achievements |
DTCCの最新(2023年度)のデータベースを購入することができたので、これまで購入したcrane社のMMFのデータベースと、関連付けて実証分析を進めている。MMFのデータは短期資産の需要サイドを表し、DTCCのコマーシャルペーパー(CP)のデータは短期資産の供給サイドを表しており、両者を組み合わせることによって実証分析の質を深めることができる。実際に、第1段階の実証分析をおこなった結果、興味深い実証結果を得ることができ、現在、ワーキングペーパーとしてまとめている最中である。これを2024年度中に研究会や学会で報告をおこない、海外ジャーナルに投稿することを予定している。 同時に、コロナ禍以降、米国の金融政策は急激に金融引き締めの方向に進んでいるが、以上のデータベースを活用することによって、グローバル流動性や、邦銀や米国以外に所在する金融機関のドル調達コストの構造変化について明らかにすることができると期待される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
証券アナリストジャーナルの2024年6月の特集号に掲載される予定である。また、必要なデータベース(DTCCのコマーシャル・ペーパー関連)を入手することが予定通りにできたので、今後は実証分析に集中できるため、「おおむね順調に進展している」と言える。
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Strategy for Future Research Activity |
DTCCのコマーシャルペーパーに関するデータと、各種のデータ(S&P Capital IQ)や、crane社のMMF関連のデータを、それぞれ関連されることによって、実証分析を深めていく。
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Causes of Carryover |
研究会や研究の打ち合わせ等がオンライン等でもおこなえるようになったので、旅費の支出が減少した。次年度は、その分、書籍やデータベースの購入の使用を計画している。
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