2021 Fiscal Year Research-status Report
Toward the exploration of the diversity of corporate governance models and the mechanisms of their isomorphism
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21K01642
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
鳥田 友起 早稲田大学, 産業経営研究所, 助手 (40835005)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
淺羽 茂 早稲田大学, 商学学術院(経営管理研究科), 教授 (60222593)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | Corporate governance / Japan / abandonment / reversion / institutional inertia / backlash |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究プロジェクトは、グローバル化の一環として、アングロ・アメリカ由来の株主重視型のコーポレート・ガバナンスが、近年の過度な株主志向への傾斜への批判から、ステークホルダー重視型のコーポレート・ガバナンスへと変遷するメカニズムに関する調査を行っている。 プロジェクト下では、アンチ・グローバル化という動きに着目することによって、政治学において、近年注目を集めているbacklash theoryを用いて、グローバルスタンダードである株主志向のガバナンスを廃棄して、ステークホルダー志向へと変遷するメカニズムを探求している。仮説を定量的分析手法によって解析した。その結果は、パフォーマンスの低下、間接金融への依存度、そして既存ネットワークへの埋め込まれ度が株主志向からステークホルダー志向への変遷を促進することになるという結果を得ており、本研究における仮説は頑健に支持された。 加えて、ブームにブームに乗って、ガバナンスを株主志向へと変遷した場合には、その惰性ゆえに、たとえ非能率的であったとしても、その廃棄の可能性は低い。しかしながら、株主志向への変遷後のパフォーマンスが低下した場合には、株主志向からステークホルダー志向へと回帰する可能性が高いという結論を導き出すことができる。 また、優れた企業のガバナンスを真似して、ガバナンスの変革を行った場合には、ネットワークのような非能率的な理由で、ステークホルダー志向のガバナンスへと回帰するという結論を導き出すことができた。 さらなる研究では、ステークホルダー志向のガバナンスに留まり続けている企業を調査対象に据えた。その研究では、institutional inertiaを用いて、国際化を図っている企業や旧財閥系企業は、株主志向を採用する可能性が高いのだけれども、経団連の会長を輩出している企業は、留まる可能性が高いという分析結果を得ている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初、プロジェクト初年度においては、1本の論文作成と投稿を計画していたが、3本の論文作成・投稿と1本の理論化・分析まで行った。そのうちの1本は、海外ジャーナルにおけるrevise & resubmitをとっている。また、2本目の論文も、執筆を終え、近々に海外雑誌への投稿を行う予定で、共著者と進めている。3本目も作成を終え、海外学会へのfull paper投稿を行い、acceptの結果を得ている。さらに、4本目の論文は、理論化・分析まで終えており、論文執筆を行う段階に入っている。したがって、当初の予定以上のペースで研究を進めることができていると考えることができる
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の方針としては、R&Rをとっている論文の修正を行うことと海外雑誌への投稿を予定している論文を共著者と細かなところの修正を行うことで、投稿にこぎつけることを喫緊の課題と考えている。また、海外学会発表への投稿を行った論文の精緻化を行い、投稿を行うことを予定している。また、4本目の論文は、まだ着手開始段階に近いので、全体的に精緻化を行う必要があると考えている。精緻化したうえで、海外学会へのfull paperセッションへの応募もしくは、論文投稿を本年中に行うことを考えており、その方向で準備を行っている。したがって、継続的に行っていく。
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Causes of Carryover |
学内にある支援制度を効率的に活用した結果として、余剰金が生じた。そこで、その金額を海外論文投稿のための英文校正として利用する金額の一助にすることを考えている。膨大の金額ではないので、本年度の割り振り額との繰り越し、余剰にすることによって、より効果的な利用を行うことができると思われる。
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Research Products
(1 results)