2021 Fiscal Year Research-status Report
Modeling the impact of the development of telework environments on organizational memory mechanisms
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21K01650
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
柳原 佐智子 富山大学, 学術研究部社会科学系, 教授 (40262505)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古賀 広志 関西大学, 総合情報学部, 教授 (20258312)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 在宅勤務 / 遠隔学習 / 情報リテラシー / DX |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度である令和3年度の目的は,予備的調査分析および概念モデルの検討であった.既存のAI人工物とテレワーク研究の成果を発展させて調査企業の選定と調査内容の検討を行うという方法で,主に文献レビューとインタビュー形式を用いた定性分析によって進めた. 成果として,テレワーク環境の急激な進展によるプライバシー問題があることを,在宅勤務の視点とAI人工物の視点の双方から示した.また,テレワークを働き方として違和感なく見ることが出来る世代において,DXに対応するための能力が十分でなく,DX時代に組織内での記憶を継承するために情報システムを適切に使用するための能力育成について再検討する必要性を,情報リテラシーとFinTechの観点から示唆した. インタビュー調査は2件行った.1件は大手ベンダー企業の技術者に対するもので,在宅勤務におけるシステム環境と,そこでの知識の授受について,顧客との関係や組織内や関連するチーム内での実際について知見を得た.もう1件は中小企業の情報システム管理担当者であるが,技術者とまでは言えない方に対するものである.この方については,転職を経験されていたことから,転職前後の知識の継承と在宅勤務によって得られた新たな組織内での関係性について大きな知見を得た.さらにこれらを基盤として,地方におけるテレワークの進め方について,特に中小企業の人材確保と育成の観点から整理して,次年度につながる調査項目の検討を進めている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初予定していたインタビュー調査が,オンラインでのインタビューでは実施環境の確認やが出来ないこともあり,さらに対象者の体調の問題等もあって年度内に行えない事態が発生したため,それを基にした分析が出来ていないため,本調査のための事前分析が予定通り進んでいない部分がある.
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度は,まず,3年度のインタビュー調査遅延による予備調査を早急に進める.これについては既に調整済みである.さらに,予定している本調査を年度内に終えられるように前倒しで進めていく. 具体的には,3年度に積み残した本調査に向けた重要な因子と本調査対象企業の組織文化の要素の明確化を行うと共に,令和3年度の社会情勢の変化によって大企業のテレワークが定着しつつあることから,4年度の調査を中小企業に絞る方向で研究を加速化していく. 成果報告については社会状況がまだ不安定であるため,ハイブリッド可能な学会や研究会等での報告を通して,ジャーナルへの投稿を積極的に行っていくことで,いち早く,現場視点での組織記憶の過程と基準を明確化していく.
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Causes of Carryover |
インタビュー調査と国際会議が延期になり,その調査と研究成果報告のための出張旅費および英文校閲費が次年度に繰り越しとなったため.
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Research Products
(11 results)
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[Book] 情報倫理入門2021
Author(s)
村田 潔、折戸 洋子
Total Pages
288
Publisher
ミネルヴァ書房
ISBN
9784623091256