2022 Fiscal Year Research-status Report
Capabilities of Social Innovators Creating Shared Values in the Contexts of Crises and SDGs
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21K01694
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
西出 優子 東北大学, 経済学研究科, 教授 (60451506)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中尾 公一 金沢星稜大学, 経済学部, 准教授 (60807098)
上西 智子 東北大学, 経済学研究科, 博士研究員 (70420023)
菊池 遼 日本福祉大学, 社会福祉学部, 助教 (40823167)
SEPTEMBER JEREMY 兵庫県立大学, 国際商経学部, 講師 (70897959)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 社会イノベーター / 共創価値 / ソーシャルキャピタル / 危機 / SDGs / リーダーシップ / レジリエンス |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、国際誌に英語論文「市民社会の『NGO化』を超えて-紛争地における持続可能なコミュニティ主導型開発の枠組み」(原題:Beyond the “NGOization” of Civil Society: A Framework for Sustainable Community Led Development in Conflict Settings)を投稿するとともに、国際学会で「パレスチナの紛争地域における市民社会組織」、 「中国における高齢者介護社会的企業の社会的信頼の形成と維持」に関する英語論文報告や国内学会で「新型コロナ禍が芸術系NPOの財務に及ぼした影響」に関する論文報告を行なうなど、本研究課題に関する2年間の研究成果を発信することができた。 また、SDGs関連の研究会やシンポジウムも開催し、多様なセクターや異分野においてSDGsの目標達成や社会的価値創出に向けた社会イノベーターの資質を考察した。昨年度に引き続き開催したシンポジウム「震災後の東北における NPO ―変遷・取り組み・到達点と課題NPOは何を変えたか―震災後10年におけるNPOの成果と課題―」では、NPOが取り組んできた人材育成や住民主体のつながり創出、被災当事者や起業支援の視点から知見を深めた。 さらに、「LGBTQ+防災(英語開催)」、「LGBTQやセクシュアル&ジェンダー・マイノリティによる/に対する企業・NPO実践の功罪」、「にんしん『SOS』相談窓口開設の意義」など、ジェンダーやLGBTQに関するセミナーを通して、多様性と包摂性をどのように醸成していくか、その研究と実践について多くの知見を得た。また、学生が主体となり他団体と連携しながら、フードロス削減やこどもの貧困、ジェンダー・ハラスメント等SDGs関連プロジェクトを企画開催し、多様な視点から社会イノベーションの資質について考察した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
2年目は、国際誌の論文をオープンアクセスで刊行できる目途がたち、国際学会での英語論文報告を2件、国内学会報告1件、シンポジウムや研究会開催、国際シンポジウムの司会、国内学会での司会や討論者など、国内外において本研究課題に関する研究成果や知見を国内外に幅広く発信することができた。 ただし、代表者・分担者ともに、アンケート調査やインタビュー調査の実施など、コロナ禍の影響等による業務多忙により当初の予定より計画が遅れている部分もあるため、次年度はより計画的に進めていく。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度設計したアンケート調査やインタビュー調査やのフレームワークをふまえて、次年度は本格的に調査の実施を進めていく。研究会も適宜行ないながら、調査データを集計分析し、議論しながら考察を深めていく。 これらの調査研究を通して、共創価値や社会的インパクト、SDGsの概念や分析フレームワークを提示し、社会イノベーターの主な資質として、例えば、危機や困難に立ち向かいしなやかに生き抜く力(レジリエンス)の醸成など、教育実践への示唆も提示する。 また、研究成果を国内外の学会報告や論文執筆、シンポジウム等を通して、幅広く社会に発信する。年度末には、中間成果報告のためのシンポジウム開催も予定している。
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Causes of Carryover |
コロナ禍の影響が続き、当初予定していた旅費(調査旅費・学会報告旅費)の金額が少なかったため。また、当初予定していたアンケート調査費用が発生しなかったため。次年度は、本格的に調査を実施し、国内外での対面参加の学会報告を予定しており、主にこれらに関する旅費として使用予定である。
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Research Products
(9 results)