2021 Fiscal Year Research-status Report
Relationship between Cause Related Marketing and the Importance of Anonymity on Charity
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21K01746
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Research Institution | Tokyo Denki University |
Principal Investigator |
世良 耕一 東京電機大学, 工学部, 教授 (00265050)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | コーズ・リレーテッド・マーケティング / 陰徳 / フィランソロピー / 社会貢献 / CSR / 寄付 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、一般消費者は陰徳に縛られていないが、肝心の社会貢献実施企業側が陰徳意識に縛られ、コーズ・リレーテッド・マーケティング(Cause Related Marketing、以下CRM)導入の障害になっているのではないかという問いを立てた。 そこで、まず、企業内の属性の違いによる陰徳意識の違いに目を向けた。その結果、非経営者よりは経営者が、社会貢献非実施企業勤務者よりは社会貢献実施企業勤務者が、自社の社会貢献活動非関与者よりは自社の社会貢献活動関与者が、他の年代よりも50代が、それぞれ有意に陰徳を重視する割合が高くなっていた。これらの人は自社の社会貢献活動をコミュニケーションすべきかどうかという判断を下す当事者である可能性が高い。これらの結果から、一般の人はそれほど陰徳に縛られていないが、自社の社会貢献活動をコミュニケーションするかどうかの判断に関わる当事者である可能性がある、経営者や、社会貢献実施企業勤務者や、企業の自社の社会貢献活動関与者や、50代が、陰徳に縛られているという構図が浮かび上がった。 CRMではマーケティング目標を掲げたうえで、その目標を達成するために、コーズ(公益性のある支援対象)支援を行っていることを、マーケティング対象に対して、コミュニケーションする必要がある。そこで、陰徳意識が「コーズ支援のコミュニケーション」に与える影響について調べたところ、陰徳を重視する人の方が「寄付付き商品」や「寄付付き商品以外の社会貢献活動」をコミュニケーションすることに対して、有意に消極的であった。 これらの結果から、コーズ支援活動をコミュニケーションすべきかどうかの判断をする当事者になった際には、自らの陰徳意識のずれを意識し、一般の人の陰徳意識に合わせるように修正することにより、コーズ支援活動をコミュニケーションすることに対する抵抗感を軽減できる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度は、本研究の起点とすべく「これまでの研究で得たデータ」の再分析を行ったところ、有意義な結果が出ていたため、その内容を公表することに注力した。そのため、その成果をもとにした次の研究へすすむことができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
研究実績の概要で記載した内容を、日経広告研究所報にて公表すると共に、日本NPO学会全国大会にて発表する予定である。そのうえで、同学会発表時にいただく意見も参考にしながら、当初計画のアンケート調査を実施する。
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Causes of Carryover |
「現在までの達成度」の理由欄で記載したように、本年度は、本研究の起点とすべく「これまでの研究で得たデータ」の再分析を行ったところ、有意義な結果が出ていたため、科研費を分析のための資料収集にのみ使用し、その内容を公表することに注力した。そのため、本年度実施できなかったアンケート調査を、次年度に実施予定である。
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