2022 Fiscal Year Research-status Report
消費者の自己認識欲求が購買時の製品・サービスの価値の予見に与える影響
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21K01750
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Research Institution | Aichi University |
Principal Investigator |
太田 幸治 愛知大学, 経営学部, 教授 (40410542)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 製品コンセプトの理解 / プロセス型製品・サービス / M-GTA |
Outline of Annual Research Achievements |
21年度から、研究を進めているが、何をもって消費者が製品の価値を予見したのか、していないのかを測定するための概念、変数の作成に難航している。 22年度には、消費者行動研究における目的設定の理論、制御焦点理論、サービスのマーケティング、とりわけサービスの便益遅延性、顧客資源介在型サービスなどについてレビューし、消費者の購買前のサービスの価値の予見について検討した。さらに学会仲間との議論の中で質的研究の可能性を見出し、事前に価値を予見しにくいプロセス型サービスの消費者のコンセプトの理解のプロセスを示す概念、変数を作成するためにM-GTAを用いることとした。22年度はM-GTAで理論を作成するために、プロセス型の製品・サービスを愛好している消費者にヒヤリング調査を行なった。かかるヒヤリングの対象は、長時間の練習と危険をともなうクラブ活動をしている学生、幼い頃から一つの習い事を続けている社会人、年間に30本以上の舞台鑑賞をする演劇マニアであった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
初年度は消費者の製品の価値の予見の程度を測る概念、変数の作成が難航したことで研究が大幅に遅れた。22年度は新たな研究アプローチと研究視座を設定できたため研究は進捗したが、初年度の遅れを完全に取り戻すことはできず、研究は当初の予定よりもやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
22年度は、非構造化インタビューを7件行なった。23年度以降は、さらにデータを収集していくとともに、22年度の調査で得られた7つのデータをM-GTAを用いて分析していく。その際の分析テーマは顧客資源介在型サービスの買い手がサービスを認知してから購入に至るプロセス、分析焦点者は積極的にサービス生産に参加する消費者を予定している。また得られた理論化をする際、制御焦点理論等を参考に研究を進めたい。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由は、調査方法を大規模な質問紙調査から小規模なヒヤリング調査に変更したためである。 次年度もさらにヒヤリング調査を行なうことを考えており、当該年度の残額は謝金とテープ起こしに充当する予定である。
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