2023 Fiscal Year Research-status Report
目標原価の設定方式の変更と変更順序が目標原価に対する態度に与える影響
Project/Area Number |
21K01826
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
荻原 啓佑 東北大学, 経済学研究科, 講師 (90843962)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 原価企画 / 目標原価 / 目標設定 / エンジニアの態度 / 管理会計変化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,目標原価の設定方式の変更と変更順序が目標原価に対するエンジニアの態度に与える影響を明らかにすることである。 2023年度は,昨年度に引き続き,目標原価に対する態度に目標原価設定時のメッセージと個人特性が与える影響を確認するための予備的な調査や実験を行った。調査・実験参加者は,製造業に勤務する従業員,原価企画に携わった経験がないと思われる学部学生であった。このようなシンプルな状況でメッセージと個人特性の影響を確認しておくことが,より複雑な状況である目標原価の設定方式変更時のモデル検討に役立つはずだと考えたためである。このデータは現在分析中である。今後の研究では,目標原価設定・変更時におけるメッセージの実態とその役割や,目標原価に対する態度に影響を与える他の目標設定要因を幅広く検討していきたい。 また,2023年度には,心理学の自己決定理論を用いた管理会計研究の文献レビュープロジェクトに参加した。自己決定理論は,本研究において注目していた理論の1つであり,分析モデルの拡張に貢献すると考えられたからである。このプロジェクトでは,管理会計分野において自己決定理論のうち,どの下位理論が多く用いられ,どのような知見が得られているかなどを明らかにした。また,どのような研究課題が残されているかについても検討した。プロジェクトの成果は,国内学会での発表後,国内会計学術誌に論文として投稿された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
予備的な調査・実験のデータ分析が完了していないためである。また,所属機関変更に伴い,使用可能なリソースも変わったことから,リサーチデザインの見直しの必要性も生じた。
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Strategy for Future Research Activity |
まずは予備的分析を完了させ,その結果を踏まえた分析モデルの修正と,ウェブ調査によるモデルの検証を進める予定である。
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Causes of Carryover |
昨年度に引き続き,ウェブ調査や実験の実施方法を工夫することで,見積もりよりも安価で済ませられたことが理由である。次年度のウェブ調査で活用する。
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Research Products
(1 results)