2021 Fiscal Year Research-status Report
災害に対する地域住民の意識と社会参加-被災地と未災地の比較分析
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21K01835
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
豊島 慎一郎 大分大学, 経済学部, 教授 (60315314)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 災害支援 / 減災・防災 / 地域活動 / 福祉のまちづくり |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、災害に対する地域住民の意識と行動の実態把握とともに、社会階層と地域活動の関連に着目し、被災地と未災地のデータの比較分析に基づき、地域住民によるコミュニティ形成への参加要因やプロセスを計量的に解明することを目指す。分析には、東日本大震災の被災地データ(仙台市、福島市、郡山市、東京都豊島区)と大分市調査(「地域の暮らしと福祉に関する大分市民意識調査」)のデータ(2017・22年)を使用し、被災地データと未災地データの比較を試みる。 2021年度は、2017年の大分市調査のデータの精査を開始した。その成果は、2022年度秋に学術論文として『大分大学経済論集』に投稿する予定である。また、2022年6月実施の大分市調査に参加するうえで、 2021年8月に 「第5期大分市地域福祉計画・第6次地域福祉活動計画」市民意識調査協力者として大分市役所から業務委嘱を受け、調査設計や調査票案の作成などを担当した。12月には、調査主体である大分市役所福祉保健部福祉保健課との打合せを実施し、調査設計やスケジュールの確認、調査票案の検討などを行った。その後、メールでの打合せを経て、2022年3月には調査票の最終版を作成した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2021年度は、当初の研究計画の通り、学術論文の執筆に向けて未災地のデータ分析作業を開始し、「第5期大分市地域福祉計画・第6次地域福祉活動計画」市民意識調査協力者として、調査設計や調査票作成などの準備作業を十分に行うことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度は、大分市調査の実査後、被災地データと未災地データの分析および論文執筆に専念し、その成果は『大分大学経済論集』や日本社会学会「震災問題研究交流会」(例年3月に開催)にて発表する予定である。また、村瀬洋一(立教大学社会学部教授)らの震災調査研究プロジェクトと研究会を開催する予定であったが、コロナ禍により当分の間延期することにした。
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Causes of Carryover |
統計分析ソフトの最新版発売(2021年5月26日)による価格変更および必要なオプションの追加のため差額が生じた。なお、この額ではデータ分析に必要な高性能ノートPCが購入できなかった。2022年度は、研究に必要な機器や図書に使用する予定である。 ・研究計画調書作成時の予定価格 IBM SPSS27 Statistics Base(129,000円)+Advanced Statics(72,000円)+Regression(72,000円)計273,000円 ・計画実施時の価格 IBM SPSS28 Standard(232,650円)+SPSS Amos(88,330円)計320,980円
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Remarks |
豊島慎一郎「書評:安立清史著『21世紀の≪想像の共同体≫』」日本社会学会『社会学評論』72(2),185-7.2021.
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Research Products
(1 results)