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2022 Fiscal Year Research-status Report

現代の地方都市における自治会の現状と課題-上田市自治会の事例-

Research Project

Project/Area Number 21K01857
Research InstitutionNiigata University

Principal Investigator

佐藤 康行  新潟大学, 人文社会科学系, フェロー (40170790)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 福島 万紀  都留文科大学, 教養学部, 准教授 (30724009)
相川 陽一  長野大学, 環境ツーリズム学部, 教授 (90712133)
Project Period (FY) 2021-04-01 – 2026-03-31
Keywords自治会 / 地域自治 / 地域社会
Outline of Annual Research Achievements

2022年度は、上田市上塩尻地区で調査票を実施し、業者に委託した単純作業の集計作業をおこなったが、それだけでは不十分なため自由記述欄の集計作業を自分たちで営為おこなった。
調査の結果、自治会に対する要望としてもっとも多い選択肢は(複数回答方式)、「洪水・地滑り等の災害が発生した時の対応」で222の回答世帯のうち63%あまりが選択した。上塩尻地域の裏山は頻繁に大雨が降り沢水が氾濫するたびに多くの家屋が被災してきた。また、千曲川の氾濫も2019年の台風19号で経験し、西部公民館に避難したばかりであることから、住民が災害に対してもっとも関心をもっていることによると思われる。次に多かった回答は「道路や外灯などのインフラ整備」でおよそ37%で、3番目が「高齢者の居場所づくり」で25%余であった。上塩尻区には高齢者が多く住んでおり、また回答者には高齢者が多いことが関係している。
選択肢以外の要望を把握するため、自治会に対する要望を自由記述で調べた結果、自治会役員の仕事量の軽減、役職数・行事数の削減、時代に合った自治会にする等自治会の改善について要望が8%余あった。こうした役員の仕事量の軽減、役職数・行事数の削減などは、今後、住民が減少すること、若い世代が少ないこと、役員の成り手が不足していること等を考慮すると、必要不可欠な措置であろうと思われる。
住民に配布する簡便な報告書を印刷し、2023年5月中旬に上塩尻自治会員に配布した。またそれと併せて、産業別就業者数の動態を調べて、上田市上塩尻地区がどのような産業特徴を有しているのかを概観した論文を執筆したほか、上塩尻区で居場所づくりをしているボランティア団体の活動について調査した成果を論文にまとめた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

2022年度は、上田市上塩尻地区で調査票を実施し、業者に委託した単純作業の集計をおこなった。また、それだけでは不十分なため、自由記述の集計作業を自分たちで営為おこなった。住民に配布する簡便な報告書を作成し終えたので、2023年5月中旬に各戸に配布した。しかし、上塩尻のアンケート調査についてSPSSを用いた詳細な分析はまだ終了していない。それと併せて、上塩尻自治会のこれまでの活動を知るために、毎年発行されている役員名簿・収支報告書・年間行事などの資料を収集したほか、すでに刊行されている「塩尻地区写真集」などの書籍、印刷物を収集した。

Strategy for Future Research Activity

2023年度は、上塩尻のアンケート調査の結果をSPSSを用いて詳細に分析すること、および分析するための枠組みの検討をおこなう予定である。また、上塩尻区の人口・世帯の動態について研究論文を執筆することを予定している。そのほか、上田市全自治会長に対して実施する調査票の内容について検討する予定である。また併せて、地域を選択して自治会活動をフィールド調査する予定である。
その後、2024年4月に上田市自治会連合会の役員会で調査の趣旨説明をおこない、了解が得られれば5月ないし6月に調査票を配布する計画である。上田市全自治会調査票の印刷は進捗状況をみて2024年の3月から5月におこなう。2024年度末までに上田市全自治会の調査票調査を集計し、上田市全自治会に簡単な報告書を配布する予定である。以上のような計画である。
2025年度に上田市全自治会調査から得られたデータを分析するとともに、補充調査としていくつかの自治会を選んで質的調査を実施する予定である。

Causes of Carryover

研究分担者2人が健康を害したため研究活動が一時停止し、連絡や調査活動、調査結果の内容分析等、研究全般で支障が生じた。そのため、上塩尻調査の詳細な分析をするための分析枠組みについて十分な話し合いをする時間がもてなかったこと、くわえて来年度実施する上田市全自治会用の調査票の内容についても調査枠組みと分析枠組みについて十分な話し合いをする時間がもてなかった。
今年度は、新型コロナに伴うさまざまな制約が解禁されたので、上記の点についてメンバーのあいだで十分話し合う時間をもつようにする。

  • Research Products

    (2 results)

All 2023

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 1 results)

  • [Journal Article] 戦後の地方都市の一地区における産業別就業者の動態-上田市塩尻地区上塩尻区の事例-2023

    • Author(s)
      佐藤康行
    • Journal Title

      長野大学紀要

      Volume: 44(3) Pages: 61-78

  • [Journal Article] ボランティア団体はいかに作られ運営されているのか-行為体論によるライフコース研究ー2023

    • Author(s)
      佐藤康行
    • Journal Title

      国際比較研究

      Volume: 19 Pages: 1-63

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2023-12-25  

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