2023 Fiscal Year Research-status Report
Mixed Methods Research (MMR) in Health Sciences
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21K01877
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
大谷 順子 大阪大学, 大学院人間科学研究科, 教授 (90403930)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 質的手法 / 混合研究法 / 質的データ分析ソフト / 健康科学 / 質的研究手法 / 定性調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
質的研究法および混合研究法がハヤリとなってきている。しかし、この方法を用いて、学位論文を書くとなると容易なことではない。大事なのは、「はじめに手法ありき」ではなく、「はじめにデータありき」であるとリチャーズは主張する(Richards, 2005)。混合研究法のこれまでの日本への紹介が、「はじめに手法ありき」であることを反省し、「はじめにデータありき」のアプローチで具体的な事例を用いて、特に健康科学分野に適用するにあたっての研究方法論を研究するものである。 本科研費では、質的研究法および混合研究法を、健康科学分野に適用した研究例の文献を英語圏および日本をはじめ英語圏以外で実施され、発表されたものを収集し、分析を開始した。 質的データ分析ソフトにより混合研究法に応用できる機能に差があるのでその利便性を比較できるように購入しソフトになれるように使用した。QSR NVivoもバージョンがアップするごとに機能が増えており、混合研究法をサポートすることを意識している。MAX QDAは、質的分析の結果を定量化した結果や、統計頻度の計算結果を質的なデータに結びつけることができる。 2年目に引き続き、6月と3月に大阪大学メルボルン大学国際合同ワークショップの第2回と第3回を開催し、Melbourne School of Population and Global Healthの研究者ら、沖縄など国内外の研究者らと研究発表と討論を行った。 また、長崎や沖縄の離島での保健活動における現地調査に参加し、混合研究法の応用について議論した。また、保健所レポートの二次分析を行い、質的アプローチとのギャップを同定した。混合研究法の必要性を確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
初年度が、コロナ禍、介護、大学の役職などのために計画が大幅におくれたものの、2年目の後半から3年目にかけてかなり遅れを取り戻すことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
国際学会での発表を含め成果を出すべく、残りの実施計画を終えることができる見込みである。
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Causes of Carryover |
初年度のコロナ禍、介護、大学での役職による遅れの取り戻しが1年では取り戻し切れなったため。
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