2024 Fiscal Year Annual Research Report
The concept of insight and epistemic injustice in psychiatry: A conceptual analysis on case reports and personal notes by people with mental illness
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21K01881
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| Research Institution | Mie Prefectural College of Nursing |
Principal Investigator |
浦野 茂 三重県立看護大学, 看護学部, 教授 (80347830)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
喜多 加実代 福岡教育大学, 教育学部, 教授 (30272743)
早川 正祐 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 特任准教授 (60587765)
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| Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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| Keywords | 病識 / 認識的不正義 / エスノメソドロジー |
| Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、精神医療とその周辺領域における認識的不正義の問題を検討することである。具体的には、精神障害の当事者による手記や語りを題材とし、精神障害の経験の理解をめぐってどのような倫理的問題があるのかを明らかにすることである。この目的にもとづき、2024年度には次の研究を進めた。
(1)自閉症の当事者による自伝を題材に、精神医学の診断概念が当事者やその家族に対してもっている道徳的・倫理的意義について検討した。これにより、次を明らかにした。診断概念は、一方で当事者による自己成型の資源として利用可能である。しかしその他方で、当事者の一人称的経験に周囲の者たちが耳を傾け、またこれを適切に理解することに対する障壁ともなっている。診断概念は、当事者とのあいだにこのような両義的な関係をもっていることを明らかにした。
(2)人間・社会科学の専門的概念とその対象となる人々とのあいだの関係を適切に把握するための方法について検討を行った。具体的にはイアン・ハッキングの歴史的存在論を対象とし、これに対して提示されてきたいくつかの批判(社会存在論、フェミニスト哲学、エスノメソドロジー)を参照しながら検討を行った。その結論は次の通りである。専門的概念はそれと相互作用する人びとに対し、多様な制約と可能性とを開示している。したがってこの相互作用を適切に把握するためには、概観的記述にとどまらず、具体的な実践として記述・解明する作業が必要になる。
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