2022 Fiscal Year Research-status Report
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21K01936
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
坂田 謙司 立命館大学, 産業社会学部, 教授 (70388081)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 声 / 女性 / 案内 / 補助 / 支援 / ジェンダー / 職業婦人 |
Outline of Annual Research Achievements |
新型コロナウィルス感染症拡大のため、国会図書館等への資料調査は当初予定していた回数よりも少なくなった。しかし、これまで調査してきた内容と、新たな文献調査によって得られた知見を元に、2022年度末発行の立命館大学産業社会論集58巻4号に研究ノート「社会に遍在する声とジェンダー なぜ自動音声は「女性声」なのか,支援と女性の声の関係」として研究の中間発表を行った。 概要としては、明治以降の女子教育と百貨店の誕生、女性電話交換手をはじめとする職業婦人の登場によって、それまで意識されることのなかった「女性の声」に関心が示されるようになった。特に、女性電話交換手は身体と声が分離され、声のみがクローズアップされたことが大きな意味を持っていた。また、百貨店の女子店員は、接客という新たな職業を開拓したとともに、女性客との声のコミュニケーションを行うことで、接客・案内・補助と女性というジェンダー関係と声の結びつきを生み出した。その結果、女性の声と案内との強い関係性が作られたと考えられるのである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新型コロナウィルス感染症拡大の影響は少なからず研究の進捗に影響を及ぼしたが、今年度は中間的な研究成果を元にした研究ノートを発表できた。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度である2023年度は、2022年度に発表した研究ノートをさらに精緻化し、完成形の論文として発表する予定である。 具体的には、娯楽施設や商業施設などにおける「迷子」放送の歴史を確認し、女性が担うジェンダー的な役割との関連性を確認する。この確認作業に伴う資料調査のために、夏休みを中心に国立国会図書館を3回程度訪問する予定である。 また、これまでの調査で発見された日本の公園や遊園地に関する歴史に関しても、同時に確認を行う予定である。 そして、最終成果として産業社会論集への論文投稿を予定している。
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルス感染症拡大のために、予定していた国会図書館への調査が実施できなかったため。 7月末、8月初旬、10月初旬を目処に、国立国会図書館への資料調査を実施予定。可能であれば、1泊2日の連続した形で集中した調査を実施する予定。 これまでの調査で発見した「浅草六区」にかつてあった「浅草公園」に関する調査、ヒアリングを実施予定。関連する参考書籍の購入、及びコピーにかかる費用等を予定している。
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